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Yahoo!広告の基本と始め方 〜デメリットとよくある課題と効率的な運用方法を解説〜

Shirofune広報担当

※本記事は事業会社でマーケターをされている方による寄稿をベースにしています。

Google広告は掲載しているけど、Yahoo!広告は掲載していない事業者様が多く見受けられます。

理由を聞くと、「Yahoo!広告は複雑で難しいのではないか」「Yahoo!広告のノウハウがわからない「Yahoo!広告は効果がないのではないか」などの声を聞きます。

過去に掲載歴があり、いま行っていないのであればわかるのですが、掲載したことがなくイメージでYahoo!広告を行わないのは多大な機会損失だと考えます。

筆者は日々Web広告を運用していますが、Google広告よりもYahoo!広告のほうがコンバージョン率が高いケースもあります。GoogleとYahoo!、それぞれの特徴を活かしながら広告配信を行うことで成果の最大化を実現することができます。

本記事ではYahoo!広告の強みや仕組み、設定方法や成功事例などをご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。

  1. Yahoo!広告とは
  2. Yahoo!広告の強み
  3. Yahoo!広告の仕組み
  4. Yahoo!広告の種類
  5. Yahoo!広告とGoogle広告の違い
  6. Yahoo!広告の始め方
  7. Yahoo!広告のデメリット
  8. Yahoo!広告運用でよくある課題

Yahoo!広告とは

※引用:Yahoo!JAPANのTOP画像

Yahoo!広告は、日本最大級のメディアであるYahoo! JAPAN内とパートナーサイト(LINEも)に掲載できる広告です。Yahoo! JAPANは、検索、メール、ネットオークション、ショッピング、ニュースや天気、スポーツ情報など多数のサービスを展開しており、これらを見ているユーザーに広告配信できるサービスをYahoo!広告と呼びます。

Yahoo!広告には「検索広告」「ディスプレイ広告」の2つがあります。既にGoogle広告のリスティング広告とディスプレイ広告を出稿されている場合は、そのYahoo!版とお伝えするとイメージがつくのではないでしょうか?「検索広告」は顕在層の獲得、「ディスプレイ広告」は潜在層への認知拡大に有効です。

Yahoo! 広告では最低出稿額が決まっておらず、自社の予算に応じて、1円から自由に費用を設定することができるため、気軽に掲載できることもメリットの1つです。

Yahoo!広告の強み

※引用:Yahoo!JAPAN のメディア力

Yahoo!JAPANが公表しているデータでは月間ページビューは約830億(スマートフォンは670億・パソコンは160億)、スマートフォンの月間アクティブユーザー数は約7,600万人、パソコンの月間アクティブユーザー数は1,800万人と日本国内において圧倒的なメディアパワーを持ちます。利用している性別は男性が51%、女性49%と半々であり、20代から60代まで万遍なく利用されております。特に40代以降の利用率が高く、男性は65%、女性は67%です。

※引用:Yahoo!JAPAN のメディア力

さらに、国内9,400万人が利用するLINEのユーザーにもアプローチも可能です。

Yahoo!広告の強みは、日本国内の約80%のユーザーにリーチできることです。

ちなみにYahoo!JAPANでの検索キーワードは85億種類以上とのことです。

そんな巨大なメディアパワーを持つYahoo!広告の仕組みを次は解説いたします。

Yahoo!広告の仕組み

こちらではYahoo!広告の仕組みについて特に重要だと思われる3つの点「掲載方法と広告の質」「入札システム」「審査プロセスと審査落ち」について順番に解説していきます。

広告の掲載方法

Yahoo!広告の掲載方法はシンプルです。Google広告に掲載されている方は比較的スムーズに始めることができます。

Google広告を掲載していない方も本記事を参考にしていただくと迷わず開始ができます。

では、順番にお伝えしていきます。

  1. アカウントの作成

まず、Yahoo!広告の公式ウェブサイトにアクセスして、アカウントを作成します。必要な情報を入力し、登録を完了させます。作成後、ログインして広告管理画面にアクセスします。

  1. キーワードの選定

広告管理画面で、広告を表示するためのキーワードを選びます。キーワードはYahoo!JAPANでユーザーが検索する(検索しそうな)言葉やフレーズです。自社サービスと関連性が高いキーワード、自社サービスと関連がありつつ検索量が多いキーワードを選ぶことで、広告の表示範囲が広がります。

  1. 広告の作成

選んだキーワードに関連する広告を作成します。広告にはタイトルや説明文、リンク先URLなどの情報を設定します。検索をしたユーザーにとって、目に留まりやすく、クリックしたくなる広告を作成することが重要です。

誇大広告のような表現や広告文とランディングページに乖離があると、ユーザーは離脱してしまうため一貫性が重要です。

  1. 入札価格の設定(自動入札と手動入札がある)

検索広告の表示順位は入札価格と品質インデックスによって決まります。入札価格はキーワードごとに設定もできます。入札価格が高いほど広告の表示順位が上がりやすくなり、より多くのユーザーに表示される可能性が高まります。(高まるのであって、確実ではありません)

入札価格と品質インデックスはYahoo!広告で成果を出すためにとても重要なため、後述します。

  1. 広告の表示とクリック

設定したキーワードに関連する検索が行われると、Yahoo!広告はそのキーワードにマッチする広告を表示します。ユーザーが広告をクリックすると、広告主はクリックされた分の料金を支払います。

多くの場合は「クリック回数 × クリック単価」が支払われる広告費用です。

これがYahoo!広告の掲載までの流れと仕組みです。

補足として、Yahoo!広告で最も重要な考えとなる「品質インデックス」についても説明いたします。

品質インデックスは、広告文の品質や広告のクリック率、ランディングページの品質などを総合的にYahoo!のアルゴリズムが評価し、広告の掲載順位に影響を与えます。広告文だけを工夫したり、突飛な内容で目を引かせても、ランディングページとの一貫性がなければ評価されません。以下3つの点を意識しましょう。

・広告の品質評価:
品質インデックスは、広告の文言や表示方法、画像の品質など、広告自体の品質を評価します。広告の内容がユーザーにとって有益でわかりやすいか否かが重要な要素となります。

・クリック率の評価:
品質インデックスは、広告が表示された際のクリック率(CTR)も考慮します。CTRは、広告がどれだけ多くのユーザーにクリックされているかを示す指標であり、高いクリック率(CTR)は広告の魅力や関心を得ている証しとも考えられます。

・ランディングページの品質評価:
品質インデックスは、広告をクリックしたユーザーが遷移するランディングページの品質も評価します。ランディングページが広告と一致し、ユーザーにとって価値のある情報や優れたユーザーエクスペリエンスを提供するかどうかが評価されます。ページの表示速度も影響します。

筆者はこの一貫性が最も重要であると考えます。

どんなに魅力的な広告文であっても、ランディングページのファーストビューと内容が一致していなければユーザーは離脱します。当然Yahoo!のアルゴリズムはランディングページの品質を高く評価しないため、品質インデックスが下がることになります。

最低限、広告文とランディングページのファーストビューの文言は関連付けておきましょう。

これらの要素を総合的に評価し、広告の品質や掲載順位をYahoo!のアルゴリズムが決定します。品質インデックスが高い広告は、同じ入札価格でも優先的に表示される可能性が高くなります。そのため、入札価格だけを上げれば上位に表示されるというわけではありません。

Yahoo!広告の入札システム

次にYahoo!広告の入札システム「自動入札」と「手動入札」について解説をいたします。

初心者の方は自動入札がおすすめいたします。

・自動入札とは?
自動入札は、「クリック数の最大化」「コンバージョン数の最大化」「コンバージョン単価の目標値」「ページ最上部掲載」など、目的に応じて、Yahoo!広告のシステムが広告の入札価格を自動的に最適化します。

手動入札はこまめなチェックが必要ですが、自動入札はその必要がないため、管理・運用工数を大幅に削減できます。

Yahoo!広告を始めたばかりのときは自動入札を行い、データが蓄積された段階で特に注力をしたい特定キーワードのみ手動入札に切り替えるなども可能です。

・手動入札とは?
手動入札は、広告主が自ら入札価格を設定し、管理する方法です。広告主が自身の戦略や目標に合わせて入札価格を自由に設定できます。入札価格を細かく調整することも可能なため、特定のキーワードや広告の表示順位に重点を置くことも可能です。

ある特定のキーワードが検索されたときは必ず表示させたい場合は、手動入札を考えても良いかもしれません。必ず表示されるということはないのですが、表示率は大幅に上昇します。

一方で、自動入札と比較して、運用労力がかかることは認識すべき点です。

Yahoo!広告の審査プロセスと審査落ちについて

Yahoo!広告の審査は、ユーザーエクスペリエンスを損なわず、適切なコンテンツが提供されることを確認するために行われます。

そのため、広告文や画像だけが審査されるのではなく、「登録したキーワード」「動画」および「ランディングページ(ウェブサイト)」も審査の対象となります。

審査は特別な手続きで申請するのではなく、Yahoo!広告の配信設定をすると自動的に行われます。

その後、「システム」と「目視」で確認が行われます。Yahoo!広告のヘルプページによると「3営業日前後」時間がかかる場合もあるようです。早い場合は2時間以内に審査が完了します。審査状況は管理画面で確認ができます。

広告審査では以下の点が重視されます。特別厳しいものではなく、一般的な内容です。

・不正行為や虚偽の広告の禁止

・公序良俗や法律に適合したコンテンツの提供

・適切なキーワードの使用

・クリック詐欺や誤解を招く広告の禁止

掲載中の広告でガイドライン違反が確認された場合は、掲載停止となることもあります。稀なケースですが、審査に時間がかかって、審査通過していた広告が数日後に停止になっていた、などの例も聞きます。審査期間が長いのは、それだけ否認余地がある内容とも言えますので、広告文などを記録を残しておくことをおすすめします。その後、審査落ちになった際の対応のヒントになります。

審査落ちになってしまった場合は、否認内容を確認の上、管理画面で広告を修正して、再審査を行いましょう。否認内容が明確にわからない場合はYahoo!広告のお客様サポートに連絡するのが有効です。何が理由で否認になったと思われるか(あくまで、推測)については教えてくれます。経験上、教えてくれた内容はおおよそ正しいです。

Google広告/Yahoo!広告の審査とは?審査にまつわる課題、審査落ち確認業務を効率化する方法とは >

次にYahoo!広告の種類について解説します。

Yahoo!広告の種類

ここではYahoo!広告の「検索広告」「ディスプレイ広告」について解説をします。

Yahoo!広告の検索広告

Yahoo!広告「検索広告」イメージ

Yahoo!広告の検索広告は、Yahoo! JAPANで検索したときに表示される広告のことです。

検索キーワードに関連する広告が検索結果一覧の上位に表示され(必ずしも上位ではない)、自社サービスを検索ユーザーにアピールできます。検索するユーザーは興味関心度が高いと考えられるため、他のディスプレイ広告と比較してもコンバージョンしやすいと言われています。また、通常はクリック課金制度であり、適切な運用によって低コストで質の良い見込み客の獲得につながるため、最も費用対効果が優れているとも言われます。

ちなみに検索広告のコンバージョン率(コンバージョン数÷Yahoo!広告のクリック数)は、一般的に2〜4%前後と言われています。業種によって異なりますが、おおよそこの範囲内と言われています。

Yahoo!広告のディスプレイ広告

Yahoo!広告「ディスプレイ広告」イメージ

Yahoo!広告のディスプレイ広告は、Yahoo! JAPANのトップページやYahoo!ニュースの記事のタイムライン内に表示されるインフィード広告などのことです。ディスプレイ広告にはバナー広告の他に、Yahoo!天気や災害情報などに表示されるテキスト広告や、5〜60秒の動画広告も含まれます。さらに、パートナーサイトである「LINE」「東洋経済ONLINE」「DIAMOND online」「食べログ」「朝日新聞DIGITAL」などへの広告掲載も可能です。

※引用:Yahoo!の広告掲載メディア

検索広告は顕在層向けのアプローチに対して、ディスプレイ広告は広範なユーザーにアプローチできます。バナーデザインや動画広告などを活用して視覚的な訴求やストーリー性を持たせることで、認知拡大や態度変容を促すことができます。

課金モデルは、検索広告と同様に「クリック課金」「インプレッション課金」「動画再生課金」の3つがあります。インプレッション課金では、広告が表示された回数に応じて費用が発生します。一般的には広告が1,000回表示されるごとに広告費用が発生し、この1,000回あたりの費用をCPM単価と呼びます。

動画再生課金では、動画が一定時間再生された場合に費用が発生します。視聴秒数の基準は広告媒体によって異なりますが、基準を満たさない場合は費用は発生しません。

ディスプレイ広告で最も利用されるのはサイトリターゲティング広告です。自社サイトにアクセスしたユーザーに対して掲載される広告です。一度見たサイトのディスプレイ広告をよく目にする機会はあるかと思います。通常のディスプレイ広告よりもコンバージョン率が高いため、サイトリターゲティング広告のみ行うケースも多々見受けられます。

ディスプレイ広告のコンバージョン率(コンバージョン数÷Yahoo!広告のクリック数)は、一般的に0.3〜0.6%前後と言われています。業種によって異なりますが、おおよそ、この範囲内と言われています。

サイトリターゲティング広告のコンバージョン率は2〜4%前後であり、検索広告と同等です。

次に多くの方から質問をいただく、Yahoo!広告とGoogle広告の違いについて解説をします。

Yahoo!広告とGoogle広告の違い

「GoogleとYahoo!どちらに出稿すべきか?」「どちらが有効か?」「どう使い分けるのか?」「Google広告だけ掲載していれば、Yahoo!広告は出さなくてもいいのではないか」など、Google広告との比較については非常に多くご質問をいただきます。

先に結論をお伝えすると、両方掲載すべきです。Yahoo!JAPANほどのメディアパワーを持った媒体は国内で他にはなく、この巨大なプラットフォームを活用しないのは大きな機会損失とも言えます。

両方掲載すべきことを前提に、ここでは3つのポイントに絞って違いを説明します。

広告プラットフォームの違い

まずはYahoo!広告だけが利用できる広告プラットフォームについて説明します。Yahoo!広告はYahoo! JAPAN内とパートナーサイトに広告を掲載できます。Yahoo! JAPANのメディアパワーは前述の通り、日本国内では最大クラスです。Yahoo!JAPANしか利用しないユーザーも一定数いるため、Google広告だけでは到達できない層に広告を届けることができます。

また、Yahoo!広告はLINE広告のLINE NEWSにも配信できるため、国内9,400万人が利用するLINEのユーザーにもアプローチすることが可能です。

認知拡大や自社サイトへの訪問者数を増やすことが広告の第一歩だと思いますが、その役割としては十分過ぎるほどのメディアパワーです。

ターゲットユーザーの違い

※引用:Yahoo!JAPAN のユーザー属性

Yahoo!広告を利用すると、Yahoo! JAPANの検索やニュースを利用するユーザーに広告が表示されます。利用している性別は男性が51%、女性49%と半々であり、20代から60代まで万遍なく利用されております。特に40代以降の利用率が高く、男性は65%、女性は67%です。そのため、40代以上のユーザーをターゲットにする場合は、Yahoo!広告が有効です。

また、Googleが主要な検索エンジンでなくYahoo! JAPANを利用するユーザーにとっても、Yahoo!広告を利用することで広告の表示機会が増えます。ターゲットユーザーの傾向やデータに基づいて判断することをおすすめします。

筆者は度々利用している検索サイトについてのアンケート調査を行いますが、Yahoo!しか使わないという方は20-35%前後はいます。属性によって異なりますので、リサーチされることをおすすめします。

(20-35%という数値は、あくまで筆者が行ったアンケート結果です)

効果測定の違い

広告の効果測定の方法は、基本的に同じです。

Google広告もYahoo!広告も、表示回数やクリック率、コンバージョン率、さらには、どのデバイスで表示が多いか、どの時間帯に見られているのか、どの配信面がクリックされやすいか、どのオーディエンスの反応が良いか、などを見ながら改善を進めていきます。

ただし、GoogleとYahoo!は管理画面のデザインが異なります。メニューの配置や名称も異なるため、使い方には違いがあります。

Google広告と比較して、異なるタグを設定しますので、簡単に解説します。

Yahoo!広告では、ITP対策するためのタグに「サイトジェネラルタグ」があります。Google広告でのコンバージョンリンカーと同じ役割です。

「サイトジェネラルタグ」を設置しなければ、正しい効果測定ができなくなりますので、注意しましょう。

以上がYahoo!広告とGoogle広告の違いです。

Yahoo!広告にもデメリットがあることをご説明しておきます。

Yahoo!広告の始め方

それでは、Yahoo!広告の始め方について解説していきます。

まずはYahoo!ビジネスIDを作成しましょう。

Yahoo!ビジネスIDの登録方法

※引用:Yahoo!広告 ビジネスIDお申し込み

入力フォームの項目に従って記入していきましょう。

・事業形態

・企業形態

・企業形態の位置

・会社名

・運営サイトURL

・管理者名

・メールアドレス

全ての項目に記入後にSMS認証作業があり、完了するとビジネスIDの取得の完了です。

キャンペーン作成・予算設定・キーワード設定から広告配信までの流れ

①「検索広告」→「キャンペーン管理」をクリック。「キャンペーン作成」あるいは左カラム下の「新規作成」をクリック。

② キャンペーンタイプは「標準キャンペーン」を選択。「キャンペーン名」と「スケジュール設定」を選択。

③「1日の予算」を入力。キャンペーンの1日あたりの利用金額を100円以上、100円単位で設定が可能です。「入札戦略」のプルダウンから、設定する入札戦略を選択。最初は「自動入札」がおすすめです。

広告を配信する「デバイス」(端末種別)「地域」「曜日・時間帯」「広告を表示する検索画面」を選択します。

BtoBサービスの場合、日曜日は広告予算に対してコンバージョン率が低いため配信しない事業者様もいらっしゃいます。また1-5時の深夜はクリックされても、コンバージョン率が低いため、効率的な予算の使い方とは言えないなどの事例も見られます。

※ 対象外キーワードは把握している場合は入れておきましょう。設定すると、その語句を含む検索キーワードでは広告が表示されなくなります。1行に1キーワード入力です。

※ URLオプションはパラメーターの設定に活用されます。

④ 購入するキーワードを1行ずつ記載。マッチタイプもお選びください。マッチタイプの違いは以下です。

・完全一致

完全一致は、指定したキーワードとまったく同じ単語やフレーズで検索された場合に広告が表示されるマッチタイプです。

・フレーズ一致

指定したキーワードが含まれているフレーズで検索された場合に広告が表示されるマッチタイプです。キーワードが含まれていれば、その前後に他の単語やフレーズがあってもマッチします。

・部分一致

部分一致は、指定したキーワードと関連性のある検索クエリに対して広告が表示されるマッチタイプです。キーワードに含まれる単語が検索クエリに含まれていれば、その広告が表示されます。また、キーワードの順序や他の単語が含まれているかどうかは問われません。広告が表示される範囲が広くなるため、他のマッチタイプに比べて多くの検索クエリにマッチします。ただし、関連性の低いクエリにもマッチしてしまう可能性があるため、広告のターゲティングに注意が必要です。

「保存」を押すと広告作成ページに移動します。

⑤ 広告作成ページにて、タイトル・説明文を記入して、完了です。

初心者の方には「かんたんDAS」というサービスもあるため、おすすめです。

「かんたんDAS」はウェブサイトのURLや1日の予算などを設定することで、ウェブサイト内の情報から広告のタイトルやキーワードを自動的に生成して、広告を配信します。個別の広告やキーワードを作成する必要がなく、入力が必要な設定も少ないため、これまでDASを利用したことのない方でも、手軽に始められます。

(引用:かんたんDASを利用する(従来の広告管理ツール))

次にコンバージョンデータなどを蓄積するタグの発行方法を解説します。

タグの発行方法

① 「ツール」→「コンバージョン測定」をクリックして、遷移したページで「コンバージョン設定の新規設定」をクリックします。

② コンバージョン概要ページに遷移しますので、「コンバージョン名」や「コンバージョン種別」「コンバージョン測定の目的」などを選択します。「コンバージョン測定の目的」は複数あり、BtoBサービスの場合は、比較的「お申し込み」が使われることが多いです。BtoCサービスの場合は、まちまちです。

「計測方法」もBtoBサービスの場合は、毎回ではなく、初回のみの場合が多いです。

③ 表示されたページの「タグを表示」をクリックすると、埋め込むタグが出てきます。「タグを表示」があまり目立っていないため、見落とす方もおりますので、お気をつけください。

④ 表示されたタグをコピーして、Googleタグマネージャーで設定しましょう。

⑤ タグマネージャーの設定方法をご紹介します。「タグ」→「新規」をクリック。

⑥ 「カスタムHTML」をクリックします。

⑥ タグの名称を記入して(例.サイトジェネラル)、HTMLの項目に先ほどコピーしたタグを貼り付けましょう。「document. writeをサポートする」にもチェックを入れます。トリガーは「All Pages」に設定すると完了です。

⑦ 次にコンバージョンタグの設定をします。先ほど同様、「タグ」→「新規」→「カスタムHTML」でコンバージョンタグを貼り付けてください。

また、「タグの順序付け」を「コンバージョンが発行する前にタグを配信」にチェックを入れて、サイトジェネラルタグを先に読み込ませてください。この設定をしなければ、コンバージョンが正常にカウントされません。

サイトジェネラルはコンバージョンリンカーのような機能です。

最後にトリガーにコンバージョンページの設定をして、タグの設置も完了です。

本内容が、Yahoo!広告の掲載からコンバージョン測定までの手順です。

Yahoo!広告のデメリット

「Yahoo!広告のデメリットも知りたい」

という声もいただきますので、以下で解説します。

Google広告の検索広告に比べて検索ボリュームが少ない

1つ目のデメリットは、Google広告の検索広告に比べて検索される量が少ないことです。

筆者はBtoBサービス、および、BtoCサービスの両方のウェブマーケティングに関わっていますが、どちらの場合もGoogle広告よりも検索量が少ないです。筆者のサービスではYahoo!広告の検索量がGoogle広告の1/5のケースもあれば、1/2程度の商材もあります。

BtoBサービスの場合はその差が顕著だと考えます。(Google広告の検索量が多い)

とはいえ、検索量が少ないからコンバージョン率も低いわけではなく、むしろ検索量は少ないけれど、Yahoo!広告のほうがコンバージョン率が良かったケースもあります。検索しているユーザーがいる以上はYahoo!広告にも掲載すべきです。

ターゲティングの精度

2つ目のデメリットは、ターゲティングの精度です。

これもGoogle広告との比較になりますが、Google広告のターゲティングの精度が高いため、若干劣って見えるという意味です。Yahoo!広告でも配信するためのサイト(プレイスメント)を設定したり、サイトカテゴリーやウェブページ・アプリのコンテンツキーワードを指定して広告を配信することはできますが、機械学習のスピードはGoogle広告にやや劣る面があるのではないかと考えます。

安定してコンバージョンが獲得できるようになるまでのスピードがGoogle広告のほうが早いのではないかというのが筆者の所感です。

一方で、Yahoo!広告に関する知識を持った運用担当者であれば、メディアの特徴を理解し、短期間で効果を最大化することも可能です。Yahoo!広告のデメリットについては、よく訊かれるため紹介しましたが、適切に活用すれば驚異の効果を生み出すメディアであることは言うまでもありません。

デメリットと関連して、課題についても解説します。

Yahoo!広告運用でよくある課題

ここでは、Yahoo!広告に関する一般的な課題について2つ解説していきます。

予算の消化

1つは、Google広告の検索広告を掲載している方が最初に感じる課題は予算の消化です。

Google広告同様に細かい検索キーワード設定をすると、Yahoo!広告では検索広告が表示されず、予算が消化されないケースが多々見受けられます。

先に記載した通り、Yahoo!広告の検索広告は検索量がGoogle広告と比較して少ないため、完全一致を多用するのではなく、最初は部分一致を行い、検索キーワードのデータを確認しながら、不要なキーワードの除外設定をすることをおすすめします。ただし、気持ち部分一致の範囲がGoogle広告よりも広いと筆者は感じられるため、掲載当初は日々のモニタリングが必要です。

Google広告とYahoo!広告の検索キーワードにはわずかな違い(あくまでゆらぎの範囲)もあるため、よくよく見るとYahoo!広告を検索するユーザー属性が垣間見えるときもあります。このようなメディアの特性を理解すると効果を出しやすくなります。

キーワード単価

2つ目は、想定されるキーワード単価がGoogle広告よりも高い場合があります。ですが、実際に掲載すると、想定単価が安いことのほうが多いです(筆者が様々なテストを試した結果)。

特にBtoBサービスは、Google広告よりもYahoo!広告に掲載している企業数が少ないため、競合が少なく、単価が高くなることは考えづらいです。本件について、Yahoo!のサポートの方に問合せをしたことがありますが、キーワードの想定単価はあくまで参考として考えてください。その単価よりも下回るケースも多くあり、そのためのサポートもしますと回答されました。

想定単価が高すぎて、配信はしないという声も聞きますが、単価設定はコントロールできますので、まずは掲載してみることをおすすめします。

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この記事を書いたライター
Shirofune広報担当

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