初のShirofune英語版は欧州顧客からも好反応!「これまで見たことのないレポート」がクライアントとの関係性を強化する素材に 〜SB Telecom Europe Ltd.の導入事例〜

SB Telecom Europe Ltd.
SB Telecom Europe Ltd. 加藤 章弘 様・オブレブスキ 真希子 様・澤田 有花理 様

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SB Telecom Europe Ltd.はソフトバンクグループの一員として、海外のクライアント向けに、日本の主要メディアとしてのYahoo! JAPANの啓蒙活動や広告運用支援、また日本に進出したい海外クライアントに対する代理店事業を展開しています。

アジアで事業を拡大したい広告主にとって、日本市場は真っ先に候補として上がるものの、Yahoo! JAPANやLINE、PayPayといった独自の商習慣に言語の壁も相まって、参入障壁の高いマーケットです。そこをサポートすべくSB Telecom Europeはロンドンにオフィスを構え、日々海外のクライアントと対峙しています。

今年に入って、同社は組織拡大のためAccount Managerを複数新規採用したものの運用経験のないメンバーが大半で、レポート作成においては質と効率の両面で課題を抱えていました。

入社間もない新人でも効率的に、クライアントに提出できるクオリティのレポートを出せるようにしたいと、今年の2月、試験的にShirofuneを導入しました。

Shirofune海外展開の第一号案件として、Shirofune社と連携を取りながらShirofune英語版を本格活用するまでの経緯や欧州クライアントの反応、世界から見た日本市場の魅力について伺いました。

【課題】
・社員数が少なく、一人当たりに任せる作業量が多く、責任が大きい
・広告運用経験が十分な新規スタッフの採用ができず、運用業務、特にレポート作成において、そのクオリティーを均一化できていなかった

【解決策】
・均一なクオリティーを担保するため、日本市場にマッチしたShirofuneを運用プラットフォームとして導入

【成果】
・レポート作成をアカウントマネージャーの裁量に任せても一定のクオリティーを担保できるようになった
・クライアントから「そういうデータを見たことがなかった」と言われるほど様々な角度の分析データがクライアントとの関係性を強化する素材となった
・変化分析レポート/アカウントスコア診断機能は改善データを求める欧州の代理店、インハウス顧客からも支持されている

日本に進出したい海外クライアントを広告代理店としてサポート

―事業内容について聞かせください。

加藤 章弘 様(Managing Director以下、敬称略)
私たちSB Telecom Europeはソフトバンクグループの一員で、グループ最大のメディアであるYahoo! JAPANを海外のクライアント様に知っていただくべく啓蒙活動や運用支援を行っています。

また日本に進出したい海外のクライアント様に対して、代理店事業も展開しています。Yahoo! JAPANやLINEをはじめ、ご要望があればGoogleやSNSの運用も承っています。

―具体的に、どういったお客様がいらっしゃるのでしょうか?

加藤
航空会社やホテル、アパレル、SaaSソフトウェア系の企業様が多いです。こういった企業様は日本に支社があったとしても、マーケティングはUKやアメリカにあるヘッドが一括してハンドリングしているケースが多くあります。

日本は、アジアで事業展開を考えるクライアント様が真っ先に選ぶマーケットですが、言語の問題に加え、Yahoo! JAPANやLINEといった独自のプラットフォーム、PayPayのような特殊な商習慣を持つ難しいマーケットです。ここを我々がサポートすべく、ロンドンにオフィスを構えて日々クライアントに対峙しています。

―御社の競合に当たる会社には、どのような会社があるのでしょうか。

加藤
海外にオフィスを構え、日本に進出したい海外クライアントをサポートしている日系のエージェンシーは存在しないため、ど真ん中の競合は存在しません。

強いて挙げるなら、グローバルエージェンシーですが、彼らは競合であると同時にパートナーでもあります。

というのも、グローバルエージェンシーはYahoo! JAPANの正規代理店として活動することが難しく、また言語の問題もあり、十分なサポートを受けられないケースも多々あります。そうなった時は我々がパートナーシップを結び、サポートに入っています。

―日本に進出したい海外のクライアントを、どのように開拓しているのでしょうか。

加藤
ビジネスSNSを活用した新規開拓営業や、コンテンツマーケティングでリードを獲得しています。

具体的には、Digital Marketing for AsiaというオウンドメディアでYahoo! JAPANやPayPay、LINEといった日本独自の商習慣にまつわる情報提供をしたりしています。

日本の商習慣にマッチする広告運用ツールはShirofune一択

―Shirofune導入前、広告代理事業における課題はどのようなところに感じておられましたか。

オブレブスキ 真希子 様(Digital Marketing Section/Manager/ 以下、敬称略)
今年に入ってから運用経験のないメンバーがAccount Managerとして複数名入社しました。弊社は人数も少ないので1人に任せる作業量が多く、責任も大きいのですが、特に苦労をしたのがレポート作成です。

実際に作り方をレクチャーしても、作成にかなりの時間がかかってしまい、効率性に問題が生じていました。またクライアントに出せる一定レベルのクオリティーを担保し、皆が出すレポートの質を均一化したいという課題もありました。

そこで、代表の加藤に相談をしたところYahoo! JAPANがShirofuneというツールを使っているということで、うちでも使ってみようとテスト導入することにしました。

―イギリスには、Shirofuneのようなツールはないのでしょうか?

オブレブスキ
弊社の場合、クライアントが進出したい先は日本市場なので、Yahoo! JAPANやLINEに繋げられるツールでないと、意味がありません。日本市場にマッチしたプラットフォームとなると日本製でないと厳しいということでShirofune一択でした。

―導入にあたり、懸念点は何かありましたか?

オブレブスキ
海外で導入するのはShirofuneさんも初めて、とのことでした。私たちのクライアントの言語は英語ですし、通貨やタイムゾーンも様々です。こちらの要望を元に、バージョンアップしてくださるというお話でしたし、無料のテスト期間も設けていただいたので、まずは試しに使ってみようとなりました。

初めて見るレポートに、欧州顧客も好反応

―トライアルでShirofuneを使ってみた感想を聞かせてください。

澤田 有花理 様(Account Manager以下、敬称略)
一番使うのはレポート機能ですが、内容が見やすく、誰が出しても一定のクオリティのレポートを自動で出せるのは大変ありがたいと感じました。また、簡単に全体の傾向を把握したい時も、Shirofuneはグラフで表示してくれるので進捗のチェックがとてもしやすいです。

オブレブスキ
テスト期間中は細かい英語表記が少し違う箇所もありましたが、こちらが指摘をするとすぐに修正対応してくださいました。

ちょうどこの頃、変化分析レポートのコメントも英語に対応していただき、テスト期間が終わる頃にはLINEも連携できるようになりました。

―レポート業務における課題は改善しましたか?

オブレブスキ
業務の効率は確実に上がっています。実際にクライアントに提出するレポートはAccount Managerの裁量に任せていますが、レポートの元となるデータはShirofuneを元にすることで質も担保できるようになっています。

―ヨーロッパの広告主はShirofuneのレポートをどのように評価していますか?

澤田
初めてShirofuneのレポートを見せた時、非常にいい反応が得られました。もちろん、クライアントごとに重視しているKPIは異なるので、Shirofuneのレポートに追加してデータを提示することがほとんどですが、Shirofuneは細かく分析をしてくれるので助かるという好反応はよく耳にしています。

オブレブスキ
ShirofuneのレポートはUIがいいので、クライアントにもしっかり見ていただけるレポートだと感じています。最初にShirofuneのレポートを提出した際は、色々な角度のデータが入っているので、クライアントとの会話も盛り上がりました。

例えば都道府県別のデータには「初めて見ました」と好反応をいただきました。クライアントとの関係を強化するための素材になっていると感じています。

変化分析レポート/アカウントスコア診断機能は海外でも重宝される

―トライアルを経て現在は本導入いただいていますが、Shirofune英語版の使い心地はいかがでしょうか。

オブレブスキ
日本のこういったツールで、英語に対応しているものは他にないように思います。それもアップデートが非常に早く、こちらの要望を元にすぐにバージョンアップしてくださり、私たちが使いやすいようにとShirofune社の方は本当によく動いてくださいました。

私たちが当初やりたいとイメージしていたことが、 Shirofuneの導入により実現できていると感じています。

―変化分析レポートやアカウントスコア診断機能のような、細かくチェックをしてアウトプットが出てくる機能は、海外マーケットにおいても一定の評価をいただけているのでしょうか。

オブレブスキ
日本でも広告代理店には色々なレベルの会社があると思うのですが、海外でも全く同じです。ほとんどアカウントを見ていないような代理店もいれば、もっと改善データが欲しいという代理店も存在しています。

私たちはインハウスの人たちを直接サポートしていることもあり、細かいところまで教えて欲しいという要望を多くいただきます。そのため、Shirofuneのアカウントスコア診断のような機能は助かっていますね。

―Shirofune導入により、得られた成果を今後どう組織に活かしていきたいとお考えですか。

オブレブスキ
この半期はShirofuneをまずは使ってみるフェーズと位置付けています。みんなで積極的にShirofuneを活用した上で、次の下半期では使いこなせていないメンバーの底上げをしていきたいです。

そして、どんなツールも導入により売上が上がらないことには意味がないので、そのあたりの分析も進めていきたいです。そのためにも社内で上がってきたShirofuneの成功パターンをしっかりと明文化してメンバーに継承していきたいです。

世界と日本のギャップを、デジタルの力で埋めていく

―最後に、今後の事業展望について聞かせてください。

加藤
日本にいると、「日本はもうダメなんじゃないか」という変なムードがありますが、世界から見た日本はGDP3位の大国です。ヨーロッパの顧客がアジア進出を考えた時に最初に検討するのは依然として日本です。一時は中国の台頭に目が行きがちでしたが、昨今の情勢から政治的なリスクを懸念する顧客が増えています。韓国や台湾も成熟した国家で1人当たりGDPは大きいですが、人口が少ないという問題を抱えています。

一方の東南アジアは国の数は多く、成長著しいですがシンガポールの人口は600万人しかいませんし、マレーシアですら3000万人です。そう考えると、やはり日本というのは非常に魅力的なマーケットなわけです。

広告取扱高も事業を始めた当時から大きく伸びており、まだまだ伸ばせる市場だと感じています。

世界と日本のギャップをデジタルの力で埋めていく。私たちはDigital marketing for Asia、アジアへの架け橋になることをミッションとして掲げています。まだまだ若いチームではありますが、Shirofuneのポテンシャルも活かしながらクライアントに伴走し、相棒となれるようにスキルアップしていきたいです。

そして1社でも多くのお客様が日本で売り上げを伸ばし、日本の消費者も結果としてその利便性を享受できる。そんな世界にチャレンジしていきたいと思っています。

−ありがとうございました。

<取材・文=藤井恵>

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