触ってすぐに感動した圧倒的に使いやすいUIで、運用業務を大幅効率化。コンサル人材の育成にも貢献。プライムクロス社のShirofune導入事例

株式会社プライムクロス
株式会社プライムクロス 勝部 静二 様・村岡 雅子 様・向井 博美 様

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不動産大手の野村不動産と、インターネット広告代理店大手のセプテーニ・ホールディングスが共同出資して立ち上げられた株式会社プライムクロス

難易度が高いと言われる不動産・住宅領域に特化したデジタルマーケティング支援を事業として展開する同社では、人の手によるリスティング広告運用のさらなる効率化を模索していました。

今回は同社の領域特化の代理店事業の戦略や、Shirofuneの導入背景とその効果について、ご担当者様にお話を伺いました。

不動産・住宅領域に特化したデジタルマーケティングエージェンシー

デジタルマーケティング事業本部長 勝部 静二 氏

ー事業内容についてお聞かせください。

勝部 静二 氏(以下、敬称略):弊社は「住まいと暮らし」の領域に特化して、デジタルマーケティングにおける様々なソリューションを企業様へご提供しています。

リードジェネレーションやリードナーチャリングだけでなく、業務プロセスのデジタル化支援やデータマネジメントといった、さまざまなソリューションをご提供しています。クライアント様は不動産デベロッパー様、不動産仲介会社様、リフォーム会社様などが中心です。

ー貴社事業の強みを教えてください。

メディア・コンサルティング部長 村岡 雅子 氏

村岡 雅子 氏(以下、敬称略):不動産という商材は、ビジネスモデルや販売手法が特殊ではあるため、それに合う形でデジタル活用法をご提案できることが弊社の強みです。

例えば、「本広告」と「予告広告」というものがあります。「本広告」は正確な物件情報に関する広告、「予告広告」は建設中や計画段階の物件に関する、目安の情報が記載されています。

不動産という商材は与える影響や金額も大きいため、生活者に誤認させるようなことがあってはなりません。そのため公正取引委員会が定める規約により広告表現等は厳格に決められています。野村不動産が関連会社でもあることやこれまでの実績から、そういった不動産ならではの広告ルールを知り尽くしたご提案が可能になっています。

人の手で運用する必要があった不動産領域のリスティング広告

ー貴社のクライアント様が抱える課題についてお聞かせください。

メディア・コンサルティング部 プロモーションコンサルティング課 リーダー 向井 博美 氏

向井 博美 氏(以下、敬称略):さまざまな案件タイプがある中で、リスティング広告をお任せいただいてる物件数はおよそ月間数百件ぐらい。大きいご予算から、小さいご予算まである中でも、不動産という特殊な商材であるがゆえに人がしっかり運用しなければならない、そしてその人手も足りないという課題がありました。

特に少額の予算となると、どうしても人の手による運用には限界があります。しかしそれでも、いただいた広告予算に対してはしっかりお応えしたいと考えていたのです。

ーなぜ不動産のリスティング広告は人の手で運用しなければならなかったのでしょうか。

勝部:前提として、1物件に使える月額のご予算は10〜50万円くらいのレンジであり、CPAは比較的高めの領域になります。商材の販売価格が高額ですのでコンバージョン1件の価値が高く、CPA抑制よりコンバージョンを取りこぼさないことが大切です。

となると、無駄なインプレッションによる損失を限りなく避けねばならず、それには運用担当者が判断していかねばなりません。

例えば、「新築マンション」というワードの検索ボリュームはかなりあるのですが、1つの物件の広告でここに入札してしまうと、予算はすぐに使い果たしてしまいます。つまり、そのエリアの地名といった細かいキーワードに入札しなければならないのです。

もう1つの理由は、コンバージョン数が少ないため、媒体の最適化に頼ることができないのです。

最適化するためのデータの蓄積が足りず、媒体の自動入札調整機能が効かないとなると、経験者によって運用するしか方法はありません。しかし、それが毎月数百件という数になると。ものすごい時間を要することになります。

そして、不動産広告の規約が厳しいことも、人の手が必要な理由です。広告効果を良くするためにA/Bテストを行い、クリエイティブの差し替えが発生するのは珍しいことではありません。しかし、不動産広告の場合、規約を守るためにクリエイティブを差し替えることは頻繁に起こりえます。

例えば、販売概要が変わるから価格表示を変えざるを得ないという状況も起きるのです。表示にミスがないか、規約を守っているかを重点的に確認するためにも人の手が必要でした。

これらの背景から、人の手で行うことを少しでも減らしていくためにツールで解決しようと考えました。

触ってすぐに感動した、圧倒的に使いやすいUI

ーShirofune導入までの経緯についてお聞かせください。

村岡:Shirofune以前は、別のツールを導入していまして、契約更新のタイミングで別のツールへの乗り換えを検討するなかでShirofuneを知りました。

ーShirofuneを導入する上で、決め手になったポイントをお聞かせください。

勝部:1つはUIです。圧倒的にいいUIだと思いますよ。導入検討の際、マネージャーレイヤーでまず触ったのですが、触ってすぐに感動しました。

特にコックピットのグラフが見やすく直感的に理解できる点や、複数キャンペーンを「予算グループ」でまとめて見られる点は特に良いと感じました。

その後、トライアル期間で現場が扱うことになりまして、実際にShirofuneを使った向井も毎日感動していました。

それだけ、以前のツールではUIに悩まされていたということでもあります。以前のツールでは、使い勝手の悪さに現場側が限界にきてしまい、だんだんと使われなくなっていたんです。

向井:トライアル期間中は、本当に運用できているか不安で毎日操作履歴を見ていました。単純に「Shirofuneは何をしてるんだろう」と気になっていたのです。

1週間ずっと見ていて感じたのは入札調整がとても細かく行われているということ。「職人のような運用」とのことでしたが、多くのアカウントを一瞬で入札調整するのは、もはや「人」を超えているなと感じましたね。

運用工数がほぼ0になった業務も

ーShirofuneの導入後、どのような業務フローで運用されているのでしょうか。

向井:リスティング広告運用の全体フローとしては、大まかに以下の流れで行っておりました。

①キャンペーンごとの日予算の設定
②キーワードごとの入札単価の調整
③セグメントごとの入札調整

あとは、全体の予算消化進捗を見て運用改善を考えたり、入稿されたクリエイティブのチェック業務が発生します。この①〜③の業務でShirofuneを活用しています。

ーShirofune導入後、社内での反応はいかがでしょうか。

向井:数回触っただけで、みんな操作は覚えられるような状況にできました。社内で聞いた、実務的にとても助かっている機能が、「入札オフ機能」です。入札キャンペーンごとに、Shirofuneに調整してもらうか、しないかを担当者が選べるというのが、一番のポイントだと思っています。

どれだけ工数が削減できたかというと、前のツールでは2, 3時間かかっていたところが、日によってはほぼ0になりました。

勝部:リスティング広告の運用者は何を考え、どう運用するかが、Shirofuneのアルゴリズムにはやっぱり盛り込まれていると感じますね。コンバージョン数が少なくても、どんな初めての案件でも、極力コンバージョンの損失をださないような動きをしますね。

これは我々の運用における優先順位とも一致するものです。他にも、アルゴリズム的には評価が高くなかったとしても、1ヶ月のうちにコンバージョンするであろうキーワードもしっかり下げることない点も、こちらが求めているものでした。

ツールで業務を自動化し、人が本来すべき仕事でさらに成長していく

ー今後のShirofune活用の展望をお聞かせください。

勝部:現在は、新築マンション、戸建ての分譲領域をメインにShirofuneを活用しております。今後は分譲以外の領域で、例えば、リフォームや暮らし全般など、他の領域についても活用を拡大させていきたいと考えております。

お客様に対して頂いた予算以上の効果をお返ししていくため、より一層の良いサービスを提供していくために、より重要な運用部分に時間を割いていきたいですね。

そしてもう1つが、リスティング広告の運用を行う弊社のコンサルタントそれぞれが、より成長していけばよいなと考えています。この背景には、Shirofuneというとても便利なツールがでてきたことによって、コンサルタントは何をしていくべきか、何に注力していくべきか考えていく必要がでてきました。

「AIによって人間の仕事が自動化されていく」という話もありますが、自動化できる部分はどんどん自動化すべきです。人間が本来すべきである仕事に集中できることは、一人ひとりの成長につながるはず。そうした観点で、Shirofuneは社内の人材育成という観点でもすごく重要なツールであると思いますね。

ーありがとうございました。

<文・編集=大木一真>

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