「Web広告の効果にはマーケティング上のヒントが隠れていた」リモートワークで一度も出社せず、サポートプラン活用でShirofuneを導入。広告運用の改善をマーケティング課題の解決に繋げたTOKIUM社の事例

株式会社TOKIUM
株式会社TOKIUM ビジネス本部 マーケティング部 メディアチーム リーダー 中島 恵里奈 様

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社会の無駄な時間を削減し、豊かな時間を生み出す「時間革命」を事業の柱とし、様々なプロダクトを提供している株式会社TOKIUM(旧称 株式会社BEARTAIL)。

請求書受領・支払い業務における非効率・無駄を削減するために「TOKIUM経費精算」「TOKIUMインボイス」というサービスを展開し、コロナ禍で経理担当者のテレワークを実現するツールとして注目を集めています。

これまで広告運用は代理店に任せてきましたが、リード獲得における重要チャネルにも関わらず社内にノウハウが残らないことに課題を感じていました。

今後も積極的に投資をしてサービスを拡大させるため、また事業の意思決定をスピーディーに広告に反映させるために広告運用の内製化を決断しました。

同社がShirofuneのサポートプランを導入するまでの経緯、内製化がもたらしたマーケティング業務の進化について、同社ビジネス本部 マーケティング部 メディアチーム リーダーの中島 恵里奈 様にお話を伺いました。

【課題】
・代理店任せで広告運用におけるノウハウが社内にない
・出稿額が増えるほど、代理店に支払う手数料が増える
・事業判断をスピーディーに広告に反映できていない

【解決策】
・Shirofuneサポートプランを導入することで運用を内製化

【成果】
・Web広告の効果が大幅に改善
・予算配分が最適化され、マーケティング効果が最大化
・Web広告に関連する業務が大幅に削減、空いた時間を他の施策に費やせるように
・事業判断をスピーディーに広告に反映
・広告運用から得られた気づきを他のマーケティング施策に展開

Web広告は重要なチャネル。しかし代理店任せで、社内にノウハウがない

−事業内容をお聞かせください。

時間革命で人類の体感寿命を延ばすことをミッションに掲げています。社会の無駄な時間を削減することで、豊かな時間を生み出す存在になりたいと事業を展開しています。

特に昨今では、法人の中でもアナログ作業の代表である経費精算と請求書受領に注目し、ペーパーレス化や業務効率化を進める「TOKIUM経費精算」「TOKIUMインボイス」というサービスを展開しています。

TOKIUM経費精算(旧称 レシートポスト)
TOKIUMインボイス(旧称 インボイスポスト)

TOKIUM経費精算はスマートフォンのカメラで領収書を撮影し、専用のポストに投函するだけで経費精算が完了するシステムです。

またTOKIUMインボイスは取引先から請求書を受け取るという作業自体を無くし、請求書の代行受領・承認・仕分け・保管業務までを行うサービスで、こちらはコロナ禍でお客様からの要望も多く、もとより開発を進めていた本サービスをリリースしました。

請求書の処理が完全ペーパーレスで実現できるため、今引き合いがかなり増えているサービスです。この2つのサービスについて、Shirofuneで広告を出稿しています。

−Shirofune導入前はどのように広告運用をされていたのでしょうか。

TOKIUM経費精算は数年ほど広告代理店さんにお願いをしていました。TOKIUMインボイスは社内にリスティングのノウハウを貯めたいということもあり、1年ほど前に試験的に社内で運用を開始していました。ただ経験の少ないスタッフが立ち上げたこともあり、効率的な運用ができていない状況でした。

−広告代理店に委託していたTOKIUM経費精算についても運用内製化を検討されていたのでしょうか。

Web広告にさらに力を入れたいと考えた際、代理店さんの課金形態だと出稿額を増やすと手数料も増えてしまいます。それはどうだろうという声があがっていました。あとはスピード感の問題もありました。

ベンチャーなのでスピード感のある事業判断をしているのですが、代理店さんを挟んでしまうとその決定をタイムリーにWeb広告へ反映することが難しく、どうしてもスピード感が落ちてしまいます。そういった課題感から内製化したいという話が出ていました。

−内製化の目的は手数料とスピーディーなクリエイティブの変更ということでしょうか。

それもありますが、やはり会社全体として拡大を目指す中で、リードを獲得することが肝になります。その重要なチャネルである Web広告が代理店さん任せで、社内にノウハウが一切ないことへの不安が大きな理由としてありました。

今や代理店も使うShirofune。サポートプランも組み合わせれば内製化に必要なサポートが受けられる

−広告運用の内製化を検討するに当たって、懸念点や課題はありましたか?

1つはリソースの問題です。
私が中途で入社したのが昨年の12月。前職でもマーケティングを担当していたので広告運用を内製化するとどうしても広告運用以外の業務が逼迫してしまうことが経験上わかっていました。一方で広告運用に割けるリソースにも限りがあり、私も時短勤務で動ける時間が限られているので。そこが大きな課題となりました。

もう1つは代理店さんと言う貴重な情報ソースを失うことです。
代理店さんは最新の知見を持っていて媒体管理画面のアップデート情報などにも詳しく、勉強会も開催してくださいます。それを広告主側で内製化した時にどうキャッチアップしていくかという不安がありました。

−不安・課題がある中で、どのように進めたのでしょうか?

内製化を支援するコンサルティング会社と、ツールを提供している会社2〜3社を検討しました。Shirofuneは前職でも利用していましたがその時はあまり活用できていませんでした。

ただマーケティング関連の情報収集をしているとShirofuneの評判を目にすることが多く、検索でShirofuneの情報に当たることも多々あります。内製化する時は使えたらいいと、何となくずっと心にありました。

−Shirofune導入の決め手はどこにあったのでしょうか。

1つは使いやすさと信頼感です。UI/UXが素晴らしく使いやすい点。
また以前、Shirofuneは広告主向けのサービスだと思っていたのですが改めて見てみると代理店さんにも広く展開されていることを知りました。代理店さんからも信頼されているクオリティという安心感はとても大きかったです。

もう1つはサポートプランの存在です。
サポートを活用することで、ツールだけでは不足してしまう体制構築に必要な教育やインプットを受けることができます。

また、懇意にしている会社の方からも「Shirofuneいいよ」という話を聞いたり、他にも数社からShirofuneを使っている話を聞いたこともあり背中を押されました。

−サポートプランはShirofune導入時からご利用いただいていますね。

はい、根幹に絶対に失敗したくないという思いがありました。そのためには万全を期したいと考え、最初からサポートプランに申し込みました。

というのも導入を決めた当時は広告効果が落ち込んでいました。広告以外の領域でも課題は多く、安定的に成果が出ている領域がありませんでした。

これまでの私の経験上、Web広告はSEO等に比べて短期間で成果を出せる可能性が高いという思いがありました。Web広告はやればやっただけ結果が出るチャネルです。

Web広告を出稿することでうちのサービスを必要としているお客さまに届いて欲しい。Web広告を確実に集客の柱にしたいという強い思いがありました。

−内製化にあたり、コンサルではなくツールに決めたのはなぜでしょうか。

コンサルもいいと思ったのですが、コンサルを受けるのは担当の私です。私が独り立ちできるよう教育してもらえるのは助かるのですが、結局私にしかノウハウが残りません。Shirofuneのようなツールであれば、私がセッティングさえしてしまえば何らかの事情で出社できなくなったとしても、最低限の広告運用をする体制は残ると考えました。

Shirofune導入でWeb広告効果は大幅に改善。リモートワークでも内製化を成功に導いた的確なサポート体制

−Shirofuneを導入されてからの感想を聞かせてください。

第一に思っているのが、導入前に惹かれたUI/UXはやはりすごくいいということです。個別の媒体管理画面を触っていた時はGoogle広告とYahoo!広告を行ったり来たりしていましたがこの面倒な作業が少なくなったことで、他の業務に時間を充てられるようになりました。

また、Shirofuneを導入したことでWeb広告効果がかなり出るようになって来ています。8月は社内的な目標に対して170%と好調で、9月もすでにハイ達成が見えています。Shirofuneを使い始めた当初はかなり広告が落ち込んでいた時期だったので、そこからの伸びはすごく感じています。

−サポートプランはいかがでいたか?

サポート体制が的確でした。実は12月に入社をしてから緊急事態宣言が重なり、まだ一度も出社をしたことがありません。(※インタビュー時)こういった状況下、Slackでの日々のやりとりのレスポンスが早いことは、大きな安心感に繋がりました。

サポート内容はShirofuneのセッティングはもちろん、アナリティクスやタグマネージャーの質問にも応じていただけたので本当に助かりました。

また定例ミーティングのアイスブレイクでは様々なTipsを共有してくださいました。

広告に関する契約だから広告だけという四角四面な対応ではなく、うちが困っていることや知っていると助かるであろうことを柔軟にインプットし、サポートいただけたのがとてもよかったです。

−一連の取り組みは全てリモートワークだったのですね。定性面での成果で、何かありましたか?

レポーティングがとても楽になりました。また、出稿した広告文に対する効果がすぐにわかるので、ユーザーに刺さったメッセージを他のマーケティング施策にも展開できるようになってきました。

最近はWeb広告で刺さったキーワードを元に、サイトで展開するキーメッセージを変えたり、オウンドメディアやホワイトペーパーで展開する記事の内容のヒントにも活用しています。これも日々、広告の画面を見ているからこその動きだと思います。

−内製化によるメリットはどのようなところに感じておられますか?

これまでお願いしていた代理店さんもとてもよかったのですが、やはりスピード感は自社運用の方が格段に早いです。また、ここ最近広告効果が出ていることの背景にShirofuneと同時並行でhubspotを使っていることも挙げられます。

マーケティングオートメーションを使って自在にWeb広告の改善ができるのは自社運用をやっているからこそ、です。

代理店さんにお任せするとどうしても社内の秘匿情報を扱う関係上、代行範囲に制限が出てしまいます。Shirofuneにより作業時間が大幅に削減されているので、MAに向き合ってWeb広告を改善するという上のレイヤーの広告運用ができるようになり、内製化したことのメリットを日々感じています。

−内製化したことで当初の課題は解決できていますか?

人手が足りなくて広告も回らない、他の業務も止まるといったことは防げています。PDCAを回すスピードも改善されていますし、手数料が明らかに改善されたことで使うべきところに予算が使えるようになりました。

Web広告の効果には、マーケティング上のヒントが隠れている。広告運用を通してマーケティングの進化を目指す

−Shirofuneの機能で役立っているものがあれば教えてください。

改善カードがとてもわかりやすいです。その日にやるべき作業が可視化されている、というのはもちろん良いのですが、カードの出方を通して代理店業務への理解が深まっています。

広告運用のプロがどのように課題を発見しているのか、改善カードが出してくれるトピックを通じて分かってきたように思います。カードを通じて広告運用、ひいてはマーケティングに対する考え方を学習させていただいています。

−Shirofuneの導入を社内ではどのように評価していますか?

Web広告関連のリード数の伸びを高く評価しています。またこれまで長期休暇中はWeb広告の出稿を止めていたのですが今回、ちゃんと調整をすれば取れると言う確信が持てたので、オリンピックを含む長期休暇中も出稿することにしました。

予算や入札を弱めたりの調整はしましたが出稿を続けることで多い時は1日に10件近いリードを取ることができました。これは弊社にとって非常に大きな進歩です。

−最後に、今後の展望について聞かせてください。

今、ようやく最初の土台ができたところだと感じています。サポート期間中に検索広告を中心に改善ができたので今度はディスプレイ広告やFacebookの拡張にチャレンジしていきたいと思っています。

一ユーザーとして「広告って邪魔だな」と思うことがよくありますが、一方で適切に出稿された広告の顧客貢献は大きいとも思っています。だからこそ、Web広告が弊社のサービスを必要としているお客様に届く第一歩となるよう、より精度を上げていきたいです。

私自身、自社のサービスが本当に好きで、自信を持って使って欲しいと思っています。だからこそ、それをお客様に届けられるよう精緻な運用ができるレベルまで持っていきたいです。

またShirofuneを通じて広告に関わる作業時間が大幅に削減されたので、その浮いた時間を新しいチャネルの開拓や、まだ解決できていない課題に使っていきたいです。

オウンドメディアやホワイトペーパーなどお客様が本当に必要としている情報を突き詰めていきたいですし、そのヒントが広告運用の成果には隠れていると思います。

<取材・文=藤井恵>

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