「運用のスピード感が圧倒的に違う」担当1人でCV2倍・獲得単価半分に改善。〜ビジネスコラボレーションツール「Aipo(アイポ)」のShirofune導入事例〜

TOWN株式会社 Aipo事業部
TOWN株式会社 Aipo事業部 別府 伸彦 様 / 藤原 清志 様

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ビジネスコラボレーションツール「Aipo(アイポ)」を始めとした、様々なサブスクリプションサービスを手掛けているTOWN株式会社(以下、TOWN社)。同社の主力サービスである「Aipo」が本格的にマーケティングやデジタル広告の施策を実施し始めたのはここ最近のこと。

マーケティング専門の担当は1人のみであり、GoogleとYahoo!両方のリスティング広告の運用を1人で行うには負担が大きかった。

Shirofune導入後はリスティング広告以外の施策にもリソースを回せるようになり、獲得単価がおよそ半分にまで減少したという。

実際にShirofuneを利用してみての感想や成果、そしてこれからの展望について、お話を伺った。

老舗のビジネスコラボレーションツール
「Aipo」のマーケティング戦略

別府 伸彦 様(Aipo事業部 執行役員)

− まず「Aipo」のこれまでのマーケティング戦略について簡単に教えて下さい。 

別府伸彦氏(以下、敬称略):創業当初は金銭的に体力がなく、マーケティング施策はほとんど行えていませんでした。プロダクトを拡大するため、大きく舵を切ったのは2008年のこと。「Aipo」のパッケージ製品を無償で配布するという、オープンソース化を進めました。累計で約50万ほどダウンロードしていただきましたね。

そのオープンソース化施策の効果で、業界における知名度が確立できたのも、2008年のことでした。その後、収益化を進め、2011年頃からクラウドサービス、今で言うSaaSとして、無料の基本プランと有料のプレミアムプランの2パターンでサービス提供を始めました。

そして現在、改めてターゲットとなるユーザーを見つめ直した結果、有料顧客のカスタマーサクセスに注力するため、無料プランを終了し、顧客ごとの料金体系に変更しました。これまで広げていた風呂敷を一気に畳むような戦略をとっています。

− マーケティングの全体の方針や戦略のついて教えてください。

別府:「Aipo」はサブスクリプションモデルであるため、ただ集客するだけでは意味がありません。むやみに広告を打つようなマーケティングではなく、長期的に利用していただける顧客を獲得できるようなマーケティングを目指しています。

そのため、短期的な顧客獲得単価を見るのではなく、どうLTVにつながるかを計測し、自分たちらしい施策を突き詰めて考えています。目の前の木ではなく、森全体を見てマーケティングをすることこそが大切です。

− リスティング広告実施以前はどのように顧客を獲得していたのでしょうか。

別府:当初の顧客獲得は口コミとSEO経由のみでした。SEOはコストを抑えて実施できる集客方法であることから初期から注力していましたね。「グループウェア」というキーワードでは、1位を取り続けていた時代もあり、何百万もの予算をかけた広告運用と同じ価値を生んでいた状態でした。

− なぜ広告を打たなかったのしょうか。

別府:収益との兼ね合いです。広告予算をペイできるほど収益化できるかどうかが、事業の不安要素でした。お客様が有料サービスに移行するまでの検討期間が長く、コンバージョンへの広告効果が見えにくいことから、広告を打っていませんでした。また、広告施策を実施できる人材がいなかったことも理由です。

しかし、前職でデジタル広告の運用経験がある藤原が入社するタイミングで、本格的に広告施策を実施していくことになりました。

1人で広告を運用することの限界

藤原 清志 様(Aipo事業部 マーケティング)

− Shirofune導入以前は、どのような広告施策を実施されていたのでしょうか?

藤原清志氏(以下、敬称略):Facebook広告とディスプレイ広告を配信していました。ただ、どちらの施策も潜在層に向けて訴求する広告であるため、直近の収益に繋がりにくいことがネックでした。

そこで収益に繋がりやすいリスティング広告をまずは強化しようと考えたんです。

− リスティング広告を運用する上での課題について教えてください。

藤原:半年ほど前からGoogleでのリスティング運用をスタートさせました。割と早い段階で成果は出ていたのですけど、成果の割にはけっこうリソースがかかっていた印象で。その後、やりたいと思っていたYahoo!のリスティング広告も始めたのですが、そちらはなかなか成果につながらず。

リスティング広告以外にも思案・実施していきたいマーケティング施策がある中で、今後のことを考えると、リスティング広告だけにリソースを多くかけ過ぎるのはあまり良くないという課題感を持っていました。

− Shirofune導入のきっかけを教えてください。

別府:ShirofuneはSNSを通じてもともと知っていました。我々の課題を解決できるサービスがShirofuneの他に見つけられなかったため、他サービスとの比較検討はあまりしていません。2ヶ月のトライアルでまずは試してみて、想定していた成果が出たので継続使用を決めました。

獲得単価が半分に減少。想定外のクエリ提案も

− Shirofuneの使い勝手はいかがでしたか?

藤原:「UIが使いやすいな」と初見で思いましたね。「どのキャンペーンが、どれくらいの予算を消化しているか」という消化ペースがひと目で分かるところが高評価です。ShirofuneによってYahoo!とGoogleがシームレスに確認でき、あらゆる広告効果が可視化されたため、ワクワクしながら触っていました。

また、以前は改善案を今までExcelに自力でまとめていたんです。課題を見つけて、そのための改善案を言語化することはかなり大変な作業。そもそも、本来重要なことは「課題を改善すること」であり、「改善案を書き出すこと」ではありません。

Shirofuneではツール内で改善案が「改善カード」として提案されるため、そのリソースもかなり省けました。

− Shirofuneの機能でメリットに感じたポイントを教えてください。

藤原:自分が想定していないクエリを見つけて来てくれる機能がとても便利でした。例えば、Shirofuneでは「社員管理表 Excel」というクエリで出稿されています。「社員管理表 Excel」って一見すると、「Excelで管理表を作りたい人」が調べるキーワードですよね。

ただ、「社員管理表 Excel」で調べる方々が求めることは、社員を管理すること。つまり、ツールがExcelである必要はないんです。そこで、社員管理の効率化を求める人に「Aipo」を提案すると、「このツールめっちゃ便利じゃん!」と思っていただけることがあります。

そうした想定外で、でも効果のあるキーワードが自動で出稿されていることに大きなメリットを感じました。マーケティング担当は私ひとりのため、自分だけで考えるのと、Shirofuneを使うのとでは、運用のスピード感が圧倒的に違いますね。

− 導入後の広告成果の改善について教えてください。

藤原:獲得単価が約半減、つまりCV数が約2倍になり、大幅な改善につながりました。CVの獲得が増えると、リードの質が下がるというのはよくある話。しかし、リードの質が下がることは現状起こっておらず、最終的な成約率は多少の低下で済んでいます。結果的に成約数は増加していますね。

− Shirofune導入によって空いたリソースで、なにか新しい施策にチャレンジはできましたか?

藤原:グループウェアのようなビジネスツールについてまだ知らない人たちに、その利便性を理解してもらうため、コンテンツのマーケティングに力を入れています。また、SNS運用やnoteでの発信から、Aipo事業部自体のブランディングにも注力していきたいですね。

日本を代表するサブスクリプションカンパニーへ

− 今後の展望についてもお聞かせください。

別府:まずは「Aipo」について。「Aipo」は企業一社一社の課題を深く解決していくためのプラットフォームであることを目指しています。そのために、カスタマーサクセスに注力し、解決できる課題の深さを追求することが必要です。

また、お客様のニーズは「所有」から「利用」に変わってきています。企業としては、お客様に一時的な価値を提供するのではなく、継続的な価値を提供していくことを目指しているんです。

会社全体で、お客様と継続的な関係性を構築できている、日本を代表するサブスクリプションカンパニーになっていきたいですね。

− ありがとうございました。

<文・編集=大木一真 写真=大木一真>

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