広告代理店

広告主が広告代理店に求めていること。広告主と目線を合わせるために外せない4つのステップ

Shirofune広報担当
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2021年11月にAd Agency Labが発表した調査レポート【広告主が広告代理店に期待することは?】では、広告主が広告代理店に対して抱えている不満と、期待についてお伝えしました。この調査結果を踏まえて、広告代理店がとるべき行動とはどのようなものでしょうか。

本記事ではShrifuneXの取締役岩井が、日々、地方の総合系代理店を中心に全国の広告代理店と向き合い、課題解決に向けて伴走する中で見出した「広告主の信頼を勝ち取るために広告代理店が絶対に外してはいけない4つのステップ」をお伝えします。

Web広告の経験が豊富な広告代理店にとっては、当たり前のことに思われるでしょう。本記事は、Web広告代理事業のポイントを知らない方を対象にしております。具体的には、これまで交通広告などオフライン媒体の取扱が中心だったような広告代理店です。

岩井 智昭 株式会社ShirofuneX 取締役
総合広告代理店、外資系インターネット広告代理店を経て、Shirofuneに参画。現在は、日本全国各所の広告代理店、地方や中小の事業会社に対して、Shirofuneを活用したWEB広告の運用支援や、デジタルマーケティングチームの立ち上げを支援を行う。

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調査から見えた広告代理店への不満は、「人への不満」に集約される

岩井:2021年11月に発表した調査レポート【広告主が広告代理店に期待することは?】では、広告主が広告代理店に最も不満を抱えていることの上位として、以下が挙げられました。

1位 中長期のロードマップを敷いてくれない
2位 自社(広告主)や自社の商品に対する理解が浅い
2位 レポートの読み解き、分析の質が低い
4位 自社(広告主)への改善提案をもらえない

これらに共通するのは、「人への不満」ということです。広告の結果や運用力についての不満はあがっておらず、全て人への不満で、管理画面の外の話です。これは顧客折衝を行う人材の育成とフォローに注力することで、広告主の不満は解消できることを意味しています。

では具体的に、顧客折衝を行う人材はどのような点に注意をすればいいのでしょうか。アンケート調査をベースに、広告代理店が抑えておくべき4つのステップと、それぞれの注意点、ポイントをお伝えします。

◆広告代理店が絶対に外してはいけない4つのステップ◆

1)広告を走らせる前に、ヒアリングをする
2)目的・目標(KPI)を決め、アクションプランを立てる
3)レポートを読み解く
4)レポート結果をもとに、改善提案をする

広告を走らせる前に、ヒアリングをする

広告代理店が取りがちな行動:「シミュレーションによると、御社の場合これくらいのCVRが取れると思うので、まずやってみましょう!」
広告主の思い:「うちのことあまり知らなそうだけど、大丈夫かな…」
→自社(広告主)や自社の商品に対する理解が浅い(不満第2位)

広告代理店が絶対に外してはいけない1つ目のステップは、顧客や商品理解のためのヒアリングです。広告代理店サイドは広告主からオリエンテーションで提示された目標に対してシミュレーションを作成し、提案するケースが多いです。これは一見正しいようですが、広告主の顧客や訴求する商品と向き合う時間をスキップしてはいないでしょうか?

オリエンを受けた次にすべき行動は、広告主の顧客や商品理解に向けたヒアリングです。顧客や商品としっかり向き合い、その魅力を適切に捉え、目線を合わせてからシミュレーション作成に進む必要があります。

ヒアリングでは、例えば以下のような内容を聞いてみてください。

・Web広告配信で達成したいこと(目標)
・商品/サービスの便益
・競合との差別化ポイントはどこか
・3ヶ月後に目指したい状況

上記の他にも顧客がどのような事業を展開しているのか、商品・サービスの特性をヒアリングしましょう。まずは最初の30分をヒアリングに充てることから始めてみてください。何を質問したらいいのかわからない方は、株式会社才流の「BtoBマーケティング戦略立案前の調査To-Doリスト」を参考にしてください。顧客理解のために抑えておくべきヒアリング項目がまとまっています。

最初に目線合わせのヒアリングをすることで、広告主との信頼関係を構築できます。絶対に外してはいけないファーストステップです。このヒアリングをしっかりできていない広告代理店が実は多いため、これだけで競合との差別化もできます。

目的・目標を決め、アクションプランを立てる

広告代理店が取りがちな行動:3ヶ月契約が決まった!よし、あとは運用に任せよう!」
広告主の思い:「この先、どんな風に進めていくんだろう…」
→ 中長期のロードマップを敷いてくれない(不満第1位)

広告代理店が絶対に外してはいけない2つ目のステップは、目的・目標を設定し、アクションプランを提示することです。しかし営業と運用の分業が進んでいる広告代理店では、営業は予算達成をゴールに動き、実務は運用者に任せるからと、中長期のロードマップを提案毎に考えていない状態が散見されます。一方、営業が運用を兼務してる代理店は、運用負荷を極力増やさないよう、簡素な提案しかしないケースが多くあります。ここに対して広告主は不満を抱いています。

パーソナルジムを例に考えてみましょう。10kg絞りたいという要望があったとき「では今から一緒に走りましょう!」と言うトレーナーはいませんよね。「今月は3kg減を目標にしましょう。来月は停滞期なので落ちて1kgです。来月末までにトータルで4kg減を目標にしましょう。」と、ゴールに向かったアクションプランを提示するはずです。ボディメイクも広告も、やってみないことには分からないものの、これから起こりうる流れはあらかじめ想像ができます。

ですから、広告代理店が飛ばしてはいけないのは、広告の目的、目標(KPI)を広告主と決めてアクションプランを提示するステップです。広告主が求める中長期のロードマップとは、この先どうなるのか、大まかな流れを提示して欲しいということです。

では広告代理店が提示すべきアクションプランとは、具体的にどのようなものでしょうか。

以下を参考にしてください。

広告代理店が提示すべきアクションプランの例

【初月】広告を適正に反応させて、クリック率、反応率を見ていきましょう
【2ヶ月目】KPIを決めて、悪い数字のテコ入れをしましょう
【3ヶ月目】流入をコンバージョンに転換していきましょう

ここでのポイントは、コンバージョン数を確約しないことです。広告主はコンバージョン数が何件取れるかを気にされますが、実際のところはやってみないと分からないケースが多いです。まずは広告を適正に表示させて、クリックで反応率を見ること、そこからコンバージョンに転換させていくという流れを初めに提示することが大切です。

レポートを読み解く

広告代理店が取りがちな行動:前月からCTRとCPAが低下している。分析には時間がかかるから取り急ぎレポートを送って、次回の定例までに対策を考えておこう。「(定例にて)今月はCTRが低下してしまいました」
広告主の思い:「改善策はないの?先日送ってもらったレポートを読み上げているだけだし、それはレポートを見ればわかるよ。結局、改善策はこっちで考えろってこと?」
→ レポートの読み解き、分析の質が低い(不満第2位)

広告代理店が絶対に外してはいけない3つ目のステップは、レポートの読み解きです。広告主はレポートの読み解き、分析の質が低いと不満を抱えていますが、本質的な問題の大半は目標が定まっていないことにあります。ステップ1のヒアリングを疎かにしてしまうと、明確な目標なく配信している状態に陥り、CTRやCVRに一喜一憂してしまうのです。

例えば、CV獲得UPが目標の案件の場合、CTR/CVRが下がっていても、impが上がっている、CVの数が上がっていれば、結果は良かったと言えるのではないでしょうか。全ての数値を勝ち戦にすることはできません。どこかを取ることで、どこかは下がるものの、目標に対して勝っていれば成功なわけです。目標からぶらさずにレポートを読み解くことが大切です。

レポートの読み解きにはShirofuneの変化分析レポートが役立ちます。Shirofuneが数値の変化を読み取って、日本語でアウトプットしてくれる機能です。これを読むと、レポートのどの部分に着目すればいいのか、当たりをつけることができます。

Shirofuneの変化分析レポートをしっかり読み、当たりをつけた上で、レポートを確認する。この流れをしっかり抑えましょう。

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レポートの結果をもとに、改善提案をする

広告代理店が取りがちな行動:「ディスプレイ広告のクリック率が下がってきたので、バナーを変えた方がいいです。」
広告主の思い:「クリック率の高いバナーはどう作ればいいんだろう…」
→ 自社(広告主)への改善提案をもらえない(不満第4位)

広告代理店が絶対に外してはいけない、最後のステップは改善提案です。ここではレポートで出てきた数字を、どのように次のアクションに繋げるか、クリエイティブへの架け橋が求められています。

ジャストアイディアでもいいのです。この数字を見ると、Aという商品のCVRが高いけれどコンテンツがない。このコンテンツを新しく切り出してLPを作ってみてはいかがでしょうか、とか。こんなKWで流入が取れ始めています。今後、御社のターゲット顧客としてこんな層の流入が見込める可能性があるので、こんなクリエイティブを試してみませんか?など。

レポートから見えた兆しを、クリエイティブに繋げる提案をするのです。広告代理店サイドは運用代行をして、レポーティングをすることが自分たちの役割と捉えがちですが、広告主はレポートから読み取れることを次の打ち手に繋げること、クリエイティブまでの提案を役務として求めているのです。

広告主と目線を合わせ、伴走できる広告代理店が求められている

ここまでアンケート調査をもとに、広告主が広告代理店に求めること、そのために広告代理店が絶対に外してはいけない4つのステップをご紹介しました。

媒体側の自動化機能が進化し、Shirofuneのような広告運用自動化ツールも浸透し、ノウハウが流通したことで運用力はコモディティ化しています。どの広告代理店にお願いしても広告の効果に差が出なくなってきている中、広告代理店に求められているのはクリエイティブや提案、時には広告以外のマーケティング周辺領域での支援といった対応です。

WEB広告というのは運用型広告という名の通り、一発大当たりを狙う性質の広告ではありません。広告主の事業を理解し、変動する市場を読み取りながら、常に最適な広告運用を模索し、実行することが求められます。

広告主と目線を合わせながら、目的・目標に向けて伴走できる広告代理店を、広告主は求めているのです。目線を合わせるためには、しっかりとヒアリングをし、広告主の事業理解を深めることが欠かせません。事業理解はクリエイティブ提案へと繋がりますし、目的・目標の達成に向けた仮説提案へと繋がります。仮説を持って運用をすることで、レポートの数値に一喜一憂することなく改善策を提案することができます。

そもそも、広告主は何に対して運用手数料を支払っているのでしょうか。それは、広告代理店の持つ“強み”に他なりません。そして広告代理店の強みは、人的資源にあります。人的資源を活用し、提案力や営業力を最大化させることで、広告主の抱える不満は解消することができます。多くの広告代理店が“弱み”と感じているWeb広告の運用力はShirofuneに一任し、元々の強みである総合的な企画提案力や営業力を最大化させること。弱みはツールで補完し、強みを磨くことで1社でも多くの広告代理店が広告主の真のパートナーとなるよう、引き続き情報発信していきます。

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<取材・文/藤井恵>

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