時短勤務の未経験者が6事業の広告運用を担当&内製化するまでの挑戦 〜グランド印刷株式会社のShirofune導入事例〜
- グランド印刷株式会社 福岡支店 マーケティング部 植木 春菜 様
グランド印刷株式会社は福岡県北九州市に本社を構え、デジタルプリントやサイン事業、ダンボールディスプレイ業などを行なっています。
Web広告は複数の事業部で実施しており、運用は広告代理店に委託していました。しかしWeb広告の重要性が高まる中、広告代理店サイドの事業理解に不安を覚え、フィーに対して適正なサービスを提供してもらえないことに疑問を感じ、広告運用の内製化を決断しました。
取引先からの紹介で、Shirofuneをサポートプラン付きで導入。担当者に抜擢されたのは育休復帰から間もない時短勤務の社員でした。運用経験のない社員が、時間的制約があるなかで基礎を習得するまで、内製後の成果や、運用未経験者がShirofuneを使うメリットについてお話を伺いました。
【課題】
・自社理解が浅い広告代理店に運用を任せることへの不安
・広告代理店フィーを極力抑え、限られた広告予算を広告費に回したい
・社内の担当者は運用経験ゼロで時短勤務
【解決策】
・Shirofuneサポートプランを導入し、広告運用を内製化
【成果】
・事業理解の深い社内で、クリエイティブ制作までを担当
・安定的に高いコンバージョン数を獲得できるように
・時短勤務ながら、業務時間内での運用を実現
・広告効果をマーケティング施策に活かせるように
・運用の基礎を習得し、半年でサポートプランを卒業
時短勤務をしながら、6事業のWeb広告を担当
―事業内容をお聞かせください。
デジタルプリント技術を軸に事業展開をしており、そのうちの6事業で現在は広告出稿をしています。それぞれの事業内容は、
- ①不動産業界ののぼりや看板といった販促ツールを提供する不動産関連事業
- ②足場シートと呼ばれる、工事現場の足場に設置する幕で、自社のロゴや広告を掲載するシートをデザインして販売する、現場シート事業
- ③デジタルプリント技術を活用してオリジナルの壁紙を印刷する壁紙事業
- ④短期間使用されたパソコンをリユースパソコンとして販売するリユースPC事業
- ⑤飛沫対策のためのダンボールパーテーション製作を中心とした、飛沫感染対策事業
- ⑥横断幕や垂れ幕、のぼり、イベント用タペストリーや応援幕など、オリジナルのプリントができるターポリン幕専門の通販事業
と多岐に渡ります。
―植木さまのこれまでのキャリアと、現在担われているミッションを聞かせてください。
元々は営業職として勤務しており、結婚を機に営業事務へと異動しました。その後、妊娠・出産を経て2021年の5月に復帰しました。現在は子供が小さいので時短勤務をしています。
復帰のタイミングでマーケティング部に配属され、現在はWeb広告の運用担当として、先ほどお伝えした6つの事業の広告運用を担当しています。
事業理解への不安とフィーの問題が顕在化。広告代理店運用から内製化への切り替えを決断
―Shirofune導入前の広告運用の状況について聞かせてください。
2021年8月までは広告代理店に広告運用を委託していました。広告代理店にお願いをしていた期間は約2年ほどです。それまではメールマガジンやFAXDM、DMといった販促手法をとっており、Web広告の出稿はしていませんでした。
―広告代理店運用時の課題は、どのようなところに感じていましたか?
競合のWeb上での露出が増えてくる中、弊社としてももっと注力していく必要性を感じていました。ただWeb広告に費用を追加すればするほど、広告代理店のフィーが高くなってしまいます。
また、費用に対して効果がしっかり出ているのかがわかりづらく、事業も多岐に渡るため広告代理店さんがどれだけ弊社の事業を理解してくれているか、疑問に感じていました。
限られた広告予算を極力広告費に回し、事業を一番理解している自分たちがメッセージを考えて発信するのがあるべき姿なのではないか。そんな代表の思いがあって内製化に踏み切ることにしました。
運用経験ゼロ、Webや広告の知識もゼロ。復帰直後に任された未知の仕事
―内製化にあたり、何か懸念事項はありましたか?
広告運用の主担当が私であることは決まっていたのですが、運用経験はありません。また復帰したばかりで、広告代理店との折衝は前任がしており、広告の知識もありません。営業経験がメインなのでWebサイトを作った経験もありません。Webや広告の知識がないことへの不安が大きくありました。
―復帰と同時に、ジョブチェンジをされたのですね。
そうですね、ガラッと変わりました。代表からは売れる仕組みを作ることがマーケティングだと言われました。営業としてやってきたことを仕組み化することが求められ、営業経験はマーケティングをする上で強みになると捉えました。
キャリアを重ねても新しいことに挑戦させて頂けるのはありがたいことですし、是非やってみたいと思いました。
―内製化を進めるにあたり、どのようにShirofuneを知ったのでしょうか?
Shirofuneを使って運用されている取引先のマーケティング部の方と、Shirofune社の方が弊社まで来てくださり、どのようにShirofuneを活用しているか実際の画面を見せながら説明してくださいました。少ない人数で、経験がなくても複数事業の広告を動かせるのだと分かり、導入を決めました。
―サポートプランもセットで導入されていますね。
広告の知識がないので、サポートは未来への投資と考えてつけることにしました。
広告運用を簡略化し、わかりやすく作られているのがShirofune
―Shirofuneを導入されてからの感想を聞かせてください。
運用経験がなく、初めて触ったのがShirofuneなので正直わからないことだらけでした。最初の設定から疑問が多く、とにかく時間がかかりました。
サポート担当の方とはチャットワークでコミュニケーションを取っていて、わからないことが出てくると質問を投げてやりとりをしていました。躓きポイントがあるとWEBミーティングを開いてレクチャーして頂き助かりました。
半年のサポート期間を経て、もうこれまでのような密なサポートは必要ないと判断し、先月サポートプランを卒業しました。
今、改めて思うのは、Shirofuneは広告運用において抑えておくべき大事なところをピックアップし、簡略化してわかりやすく作られたツールだということです。
Yahoo!広告やGoogle広告の管理画面はできることが多すぎて、何が大事なのかがわかりにくく、初心者が一つ一つ調べていくには限界があります。初めての運用をShirofuneから始めて、運用の基礎をまず抑える。その上で媒体の管理画面でできることを広げていく方が、学ぶスピードとしては早いのではないかと思います。
―役立っている機能はありますか?
色々な媒体を一元管理できる機能は役立っています。あとは月の予算に合わせて管理できたり、レポートが一枚で全媒体分出せるのも見やすいです。入稿時の設定もコピーできるので工数削減に繋がっています。
Shirofuneだからこそ、時短勤務でも業務時間内で運用が完結
―Shirofune導入後の成果についても聞かせてください。
広告効果の面では、導入当初から着実にコンバージョン数は増えてきています。また広告運用を通して、検索クエリやキーワードの検索ボリュームを自分たちで細かく見られるようになったのも大きいです。広告代理店さんにお任せしていたときは、そこまで細かく見ることができていませんでした。
自社運用は人材が必要というデメリットはありますが、弊社が目指しているマーケティングの方向性としては非常にマッチしていると思います。今では社内のマーケティング部全員に検索クエリやキーワードのボリュームを共有しています。その結果をWebページの改善に活かしたりと、打ち手にも繋がっています。
―時短勤務だからこそ感じた、Shirofuneのメリットはありますか?
Shirofuneはツールだからこそ、勤務時間の中だけで操作し、運用業務を完結することができました。業務時間外で対応をする必要がありませんでした。これが広告代理店さんだと、対人なので自分ではコントロールしきれなかったように思います。
また広告代理店さんにお任せをしていたときは、月に一回定例の場を設けていました。そこで結果の共有を受け、改善の要望をした後で広告代理店さんが改善をするという流れになります。
それに比べると、時短勤務でもShirofuneを使って内製化した方が、PDCAを回すサイクルは断然早いように思います。
営業もマーケティングも、大事なことは「いかに母集団を増やせるか」
―Shirofuneを通して得られた知見を、今後どのように活かしていこうとお考えでしょうか。
事業を一番理解している人が広告を考えるべきとの代表の思いがあり、クリエイティブも自社で制作しています。広告からは色々な気づきが得られるので、得られた知見をSEOやサイトのユーザビリティに活かしていきたいと考えています。
Web広告は、間違いなく今後も集客の大事な柱になります。内製化したからこそより精査された、効果のある広告を出していきたいです。
営業職だった時、日々感じていたのは断られて当然、ということです。だからこそ、いかに母数を増やせるかが大切で、これはマーケティングにも当てはまります。
母数を増やさないことにはピラミッドはどんどん小さくなってしまいます。断られることを怖がらずに、母数を最大化し、ピラミッドを大きくしたい。一つ一つのキーワードで悩み立ち止まってしまうのではなく、失敗を恐れずに挑戦することで弊社を知っていただくお客様の母数をもっともっと増やしていきたいです。
−ありがとうございました。
Shirofuneサポート担当より
Web広告が全くの未経験だったので、媒体管理画面はもちろん、Shirofuneを触ることにも当初は不安を感じられていました。分からないことはどんどん質問をして下さり、理解をしている部分、足りていない部分が手に取るように分かりました。
当初は「どうすればいいですか?」という質問が、だんだんと「こうすればいいと思うのですが、この考えで合っていますか?」と質問が変わっていき、戦略的に考えを広告反映できるようになっていきました。
時短勤務という限られた時間の中でも初めての業務に果敢に挑戦し、勉強熱心に新しいことをどんどん覚えていく姿は本当に素晴らしく、その様子に私も励まされました。
<取材・文=藤井恵>