製品を愛し、誰よりも精通している自分たちだから、最短距離でアプローチできる。サポートプランを活用し、導入から3ヶ月で内製化を実現!〜株式会社デンソークリエイトのShirofune導入事例〜

デンソーのソフトウェア開発部門から独立し、設立された株式会社デンソークリエイト。ソフトウェア開発現場のQCD向上に貢献すべく管理・支援ツールを開発・販売しており、大手製造業やIT関連企業に利用されています。

同サービスの集客にはWeb広告を活用しており、運用は代理店に任せてきました。リスティング広告を中心に出稿してきましたが、指名検索でしかCVが獲得できず、PDCAが回らないことに課題を感じていました。内製化を検討するなかでShirofuneを知り、サポートプラン付きで導入しました。

結果、運用経験がゼロに近い組織ながら、導入から3ヶ月で100%内製化を実現。アカウントスコア診断も活用し、自分たちで広告運用のPDCAを回せるようになりました。

「顧客や予算の限られるBtoB商材こそ、Shirofuneで内製化すべき」と語る同社の近藤様、浅田様にShirofuneの活用状況や、導入と内製化によって起きた変化についてお話を伺いました。

指名検索でしかCVが取れない。Web広告のPDCAが回せない課題感から、内製化を検討

―事業内容と、Shirofuneを活用しているサービスについて教えてください。

株式会社デンソークリエイト イオタ推進部 キャップ
近藤 剛人 様(以下、敬称略)
当社はデンソーの100%子会社で、ソフトウェア開発における先進技術の開発と標準化に取り組んでいます。

具体的には“ひと・もの・しくみ”を軸に組み込みソフトウェア開発や開発支援ツール、プロセス開発、人材育成など、多岐に渡る領域で事業を展開しています。

Shirofuneで広告を出稿しているのは、当社で開発している3つの開発支援ツールです。

Next Design
大規模化、複雑化が進む開発現場の設計情報をデータベース化する、システム・ソフトウェア開発のための設計支援ツールです。

Time Tracker NX
デンソークリエイトの工数計測ノウハウから生まれた、工数管理・プロジェクト管理ツールです。

Lightning Review
開発現場における設計レビューの品質・生産性向上につながる「作業成果物レビュー」の支援ツールです。

株式会社デンソークリエイト イオタ推進部 キャップ
浅田 恭平 様(以下、敬称略)
私がNext Designを、近藤がTime Tracker NXとLightning Reviewのマーケティング全般を担当しています。

―Web広告ではどのような課題がありましたか。

近藤
広告運用は代理店にお任せし、主にリスティング広告を出稿していたのですが、指名検索でしかCVが獲得できない状況でした。レポーティングも月に1度で、なぜ指名検索でしか獲得できないのか、そもそもどこに問題があるのか課題を特定できず、具体的な打ち手の提案ももらえない状況が続いていました。

競合他社の製品と比較しても、集客は明らかにうまくいっていない……。では何が課題で、自分たちは何をすればいいのか。PDCAを全く回せていなかった。

浅田
リスティング広告は仮説と検証の繰り返しです。我々の扱うBtoB商材に指名検索は本当に有効なのか、試してみたくなりました。Google広告認定資格の勉強もして知識もついてきたので、内製化を検討するようになりました。

Shirofuneを活用すれば課題がわかる。代理店も利用している信頼感から導入へ

―Shirofuneはどのようにして知りましたか?

浅田
我々は開発環境ツールを作っているので、誰かしらの仕事にはツールがついていると考え、広告代理店が使うツールを探しました。そこで見つけたのがShirofuneです。

―どんな期待感から、導入へと至ったのでしょう。

近藤
除外すべきキーワードを教えてくれる機能があると知り、自分たちの運用における課題を特定できるツールではないかと期待しました。

「熟練運用者の職人技をアルゴリズムに落とし込んだ」というコンセプトも、まさにうちが求めているものにぴったりで。代理店での利用が広がっていることも知り、Shirofuneで間違いないだろうと感じました。

また、誰かに業務をお願いするのではなく、ツールの助けを借りて内製化するという考え方にも共感し、2023年5月にサポートプラン付きで導入しました。

―実際に導入し、Shirofuneを操作した時の感想を聞かせてください。

近藤
10年程前、リスティング広告を手作業で運用していた時期がありました。CSVで大量のキーワードを管理していた時代なので、ここまで進化したのかと衝撃でしたね。

Google広告の管理画面は、あまりの情報量に、どこで何をしたらいいのか迷子になってしまいます。気づいたら数時間経っていることも……。

その点、Shirofuneは広告運用の業務を1日10分で済ませるために、割り切って作られている。効果状況はログインすると一目でわかるようになっていて、とにかくとっつきやすい。ここまでシンプルに機能が削ぎ落とされているなら、自分たちでもできるだろうと思いました。

Shirofuneの改善カードで運用業務が習慣化。アカウントスコア診断で、課題も明確に

―スムーズに100%内製化へと至ったのでしょうか。

浅田
導入からしばらくは代理店と並行して動かしました。代理店で運用しているキャンペーンと効果が大きく変わらないことがわかり、3ヶ月ほどで100%内製化へと切り替えました。

―Shirofuneで特に役立っている機能は何ですか?

近藤
改善カードですね。何をすれば効果が改善されるのか、ポイントを提示してくれるので助かっています。毎日ログインして進捗を確認し、改善カードを実行する。運用業務を習慣化するいい仕掛けだと思います。

また、まさにこれが欲しかった!と感じているのがアカウントスコア診断機能です。

自分たちのアカウントが適切に運用されているか、運用を採点してくれる機能です。より成果を出すには、どんなアクションをすればいのか。課題が明確になるので助かっています。

実際、Shirofuneから提示された通りに改善アクションをしたところ、採点が上がり、impもクリックも、CVRも上がって広告効果が改善しました。自分たちのアカウントを客観視してPDCAを回せる、まさに求めていた機能です。

浅田
私が便利だと感じているのはダッシュボードとレポート機能です。報告を求められる立場なので、ダッシュボードを開けば一目で効果状況を把握できるのは助かります。また、いつでも1クリックでレポートをダウンロードできるのも便利ですね。

Shiorfuneによって自分たちの実力値が明確に。内製化によって取るべきアクションが見えてきた

―代理店と同等レベルの効果を創出できたというお話もありましたが、改めてShirofune導入による成果を聞かせてください。

近藤
効果はまだ様子見のところもあり、月によって変動はあります。ただ、代理店に依頼していたときは、報告される数字とCRMの数字に乖離があったのですが、Shirofuneに切り替えたところ乖離がなくなりました。

ようやく自分たちの本当の実力値が見えてきた感覚がありますね。

我々のようにターゲットが限られるBtoB商材では、現状を的確に把握し、改善アクションを少しずつ繰り返す、CheckとActionの積み重ねが非常に重要だと感じています。

P→D→C→Aというサイクルではなく、Check→Action→Plan→Doというというサイクルで回す。このサイクルが回せるようになったのも、Shirofune導入による成果だと感じています。

―サポートプランもセットで導入いただきましたが、どのようなサポートが役立ちましたか?

近藤
詳しい人と対話ができる、相談相手がいる、というのがまず大きいと思います。あとはGoogle広告とどう向き合えばいいのか、Google広告の特徴や搭載されているAIをフル活用する方法、他社事例のTipsや課題の見つけ方といったように、広い視野で教えてもらえるのも助かりました。

もともとShirofuneの使い方以上に知りたかったのは、Web広告との向き合い方だったので。あとはShirofuneでできること、できないことをしっかり線引きして提示してもらえたのも非常に心地よかったですね。

―内製化によってマーケティング活動が進化したりと、他の領域への波及効果はありましたか?

近藤
Web広告から派生したシナジーまでは、まだ生み出せていないのが現状です。ただリスティング広告の課題や問題点がクリアになり、小さなサイクルではありますが、自分たちで運用できるようになったのがまずは大きな成果です。

自分たちで運用する中で、新しい施策のアイディアも浮かんでいます。例えば、オウンドメディアで流入しているキーワードを、リスティング広告に活用できるのではないか。

クリックはされているものの、CVを生んでいないキーワードは何か。その原因を突き止め、クリエイティブの変更や、誘導先の変更、LPの改修もしてみたい。データも手元に揃っているので、施策を検討し、実行に移すための基盤が整ったと感じています。

誰よりも商材に精通しているから、マーケターが自身で運用することに意義がある

―Shirofuneの今後の活用イメージや、新しく挑戦したい取り組みなど、考えていることがあれば教えてください。

浅田
Shirofuneによって、PDCAの回し方はある程度、言語化できるようになってきました。あとは誰がやっても同じパフォーマンスになるように、運用業務を標準化していきたいですね。

近藤
業務の標準化に加え、指名検索以外でもCVが取れるように新しいキーワードにも挑戦したいです。製品ごとにコンセプトとなっているキーワードでもCVが取れるようになったらいいですね。

―最後に、事業会社がWeb広告の運用を内製化する意義を、どのような点に感じていますか?

近藤
当社のようなBtoB商材の場合、製品とマッチするターゲットは明確です。そしてその製品を愛し、誰よりも精通している我々マーケターは、ターゲットが何に課題を感じ、どんなキーワードで検索をしているのかをリアルに想像することができます。

だからこそ、第三者に広告配信を依頼するのではなく、自分たちで配信することで、ターゲットに最短距離でアプローチできるようになる。これこそが、内製化する意義だと考えています。

浅田
予算も限られる商材であればなおさら、内製化によって効果の最大化が狙えると思います。

近藤
あともう一つ。広告主側の「学び」という観点でも内製化は重要です。マーケターも知識を蓄え、理論武装をしていく必要があり、内製化は広告主側が学ぶきっかけにもなります。そういう意味でも、内製化する意義は大きいのではないでしょうか。

―ありがとうございました。

サポート担当のコメント
近藤様、浅田様は日頃から広告の数字を見られているとのことで、サポート当初から主体的に広告運用に取り組まれている印象を強く受けました。そのような中、キックオフでは「広告の方向性が欲しい」「広告をどう改善していくかを知りたい」と具体的な課題を伺いました。

そこで今回のサポートでは、各媒体の特性や配信メニューについて概要をレクチャーさせて頂き、現状の配信に対して何が課題か、どうすれば改善できるかを、実践形式で進めていきました。レポートもご活用いただき、数字の良し悪しや運用について、月を追うごとに多くの議論をする習得の速さには驚きました。

私自身もサポートさせて頂くお時間が非常に有意義でした。ありがとうございました。

<取材・文=藤井恵>

広告主向け 広告運用の内製化事例集