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営業がShirofuneを活用し、広告を運用する。この経験が、好循環を生む 〜読売連合広告社の新しいShirofune活用事例〜

岩井智昭
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読売連合広告社(以下、読連)では2021年のShirofune導入後、一部の営業がShirofuneを操作し、Web広告の運用を行う動きが起きています。

ブラックボックスだった運用を営業が自ら行うことで理解が進み、クライアントへのレスポンスもスピードアップ。広告運用を通じてコミュニケーションの総量が増え、会話の質も上がることで大型受注へと繋がる好循環が生まれています。

本記事では同社営業の檜垣様と小森様、運用の佐々木様に営業が運用するようになった経緯やその効果、営業と運用の両立における苦労や意義について話を聞きました。

Web広告の運用はブラックボックス。
好奇心が高じ、営業自らShirofuneで運用をスタート

-読連では営業がShirofuneを活用し、Web広告を運用する動きが起きていると聞いています。その先頭に立っているのが檜垣さんのようですが、運用を始めた経緯を聞かせてください。

株式会社読売連合広告社 第二営業局 第一営業部 檜垣 公平 様(以下、敬称略)
読連に入社してから約20年、営業として幅広い業種のお客さまを担当してきました。現在は関西エリアでBtoCのお客さまを多く担当しており、媒体は4マスでのお取引が大きい状況です。

これまでもWeb広告は扱ってきましたが、運用がブラックボックスになっていることが気がかりでした。

どういう運用がされているのか見えない中、運用担当を信頼してお任せするしかありません。そこに登場したのがShirofuneでした。

Shirofuneがあれば、営業でも運用ができるのではないか。自分で操作をしないことには、運用はいつまでもブラックボックスのままです。これは成長機会。そう捉え、自分で運用をしてみようと思いました。

-そこから、どういった案件で運用を始めたのでしょう。

檜垣
7年ほど担当しているBtoCのお客さまで、リスティング広告の運用をやってみることにしました。と言っても、すでに他社でリスティング広告を出稿していたため、敢えて商圏外での挑戦です。

自身のWeb広告における経験値を上げるための実験的な取り組みなので、予算の5万円は利益から捻出しました。運用チームにセットアップを手伝ってもらい、Shirofuneで運用を始めました。

5万円の実験が、月70万円のお取引に。
共通言語が増え、売上UPへとつながる

-5万円の実験で、広告効果は出ましたか?

檜垣
CVは資料請求でしたが、商圏外でありながら、お客さまが目標としているCPA以下で獲得することができました。効果よりも運用を経験することに重きを置いていたので、意外な結果に驚きました。

-運用を経験してみて、どのような学びや気づきがありましたか。

檜垣
最初はキーワードの選定やクリエイティブがうまくはまらず、アジャストするのに時間がかかりました。それでも改善を続けたことで、効果が出るようになりました。

お客さまのことを一番理解している営業が改善作業をする意義は大きいと感じました。

檜垣
運用の細かい部分はShirofuneがやってくれているので、ブラックボックスがすべてクリアになったわけではありません。それでも運用を経験したことによる変化はありました。

-どのような変化でしょう。

檜垣
まず、予想外にCVが獲得できたことで、お客さまからWeb広告に関する相談をこれまで以上にされるようになりました。

また、運用にまつわる理解が深まったことで、お客さまとの共通言語が増えました。密度の濃いコミュニケーションが取れるようになり、社内の運用や制作など、関係各所に対しても同様の変化が起きました。共通言語が増え、活発な意見交換ができるようになったんです。

結局、このお客さまからはこれまでの4マスに加え、Web広告で月額70万円ほどのお取引をいただくようになりました。リスティング広告は制作会社が運用しているのですが、「いずれは読連に全てお願いしたい」と言っていただいている状況です。

こうした動きが自信につながり、「実は私も広告運用をしておりまして…」というトークで他のお客さまからもお仕事をいただけるようになりました。先日は、しばらくお取引のなかったお客さまから1,000万円のWeb広告を発注いただくことができました。

5万円のリスティングを、上司が必死に運用している。
その姿に刺激を受け、メンバーも運用をスタート

-素晴らしい好循環ですね。小森さんは檜垣さんの直属の部下だったようですが、ご自身で運用をするようになった経緯を聞かせてください。

株式会社読売連合広告社 東京支社 営業部 小森 大貴 様(以下、敬称略)
私は東京支社の営業で入社5年目です。最初の3年は大阪におり、檜垣と同じ部署でした。

檜垣世代の営業の中には、社内のDX推進に対応しきれていない者もいますが、檜垣は何でも自分でやってみないことには気が済まないタイプ。お客さまのためにも、営業が運用を経験すべきだとよく話していました。

そしてその言葉通り、5万円のリスティングを毎日必死に運用していました。自分より20歳近く上の上司の真摯な姿に、ものすごい衝撃と感銘を受けました。そこで私自身も東京に異動してから、一部のお客さまで運用をしてみることにしました。

-どのような案件でしたか。

小森
最初に運用したのは、私が新規開拓をしてイベントを受注したところから関係性がスタートしたお客さまです。

ゲームのグッズ販売をしている会社で、ECサイトの集客にWeb広告を活用しているとのことで、詳しく聞いてみると、社長自ら運用していることがわかりました。

リソースがなく、放置に近い状態と聞いて「弊社に任せてもらえませんか?」と提案したところ、10万円の Web広告を発注していただきました。運用チームの佐々木のサポートも受けながらセットアップをし、運用を始めました。

Web広告は手間がかかる分、クライアントとの距離が縮まる。
スピード感とコミュニケーションに大きな変化

-運用してみて、効果はいかがでしたか。

小森
最初はCPAも高めだったのですが、予定されているキャンペーンや扱っているグッズを調べると、もう少し獲得できそうな手ごたえがありました。

そこで広告文を色々と検証したり、違う媒体を試してみたり、予算を増やしていただいたり…。改善を繰り返す中でCPAは20-30%程下がっていきました。

運用を通じてGoogleアナリティクスが設定されていないことも判明。セットアップをお手伝いするうち、違う担当者ともやり取りをするようになり、先方の社内チャットツールに招待されました。

そこから一気にコミュニケーション量が増え、2か月に1度、10万円のお取引をいただくようになりました。そして現在は毎月30-40万円。メニューはお任せという形でお取引をいただいています。

そもそもWeb広告でお取引が無ければ、年1回のイベントでしか会話をする機会がなかったお客さまです。

それがWeb広告をきっかけにコミュニケーションをとるようになり、今ではWebやイベントの相談はもちろん、新商品の状況や今後の広告展開など、様々な考え事を共有していただける関係性になりました。

Web広告は運用の手間がかかる分、お客さまとの距離が縮まる媒体なのだと強く感じました。

-ご自身で運用を経験したことで、気づきや変化はありましたか。

小森
コミュニケーションの内容とスピード感が大きく変わったように思います。以前は「一度会社に戻って確認します」としか言えなかったことにも、その場で答えられるようになり、スピード感が格段に上がりました。

株式会社読売連合広告社 デジタル局 プランニングユニット 佐々木 博章 様(以下、敬称略)
運用担当の私の視点でも、小森の成長ぶりは大変頼もしく感じています。10万円のスポットの案件で広告運用の大まかな全体感を把握してから、徐々に成果を伸ばしていきました。

ベテランの私でも、毎月のお取引を3倍、4倍へと引き上げるのはかなり難しいことですが、小森はそれを成し遂げ、結果を出しています。そして今後さらに伸びそうな兆しもあります。

この経験が自信へと繋がり、新規開拓をする際も今までとは話す内容が違ってきています。今後はより様々な案件を自分で運用できるようになり、それを営業に活かしていけるのではないでしょうか。

毎朝Shirofuneをチェックし、改善カードを実行。
少ない負荷で営業との両立を実現

-運用の経験は、営業に活きる。とても説得力のあるお話ですが、営業と運用の両立は業務工数の面で厳しくはないでしょうか。お二人の1日のスケジュールを教えてください。

檜垣
運用にかける時間は毎朝10~15分程。そもそも案件数も限られるので、両立を苦だと思ったことはありません。むしろ、Shirofuneの確認と改善カードの実行はすでに朝のルーティーンとなっています。

私の場合は出社してすぐ、日によっては出社前の喫茶店でShirofuneをチェック。前日のコンバージョンに一喜一憂しています(笑)。そのあとは私自身で改善カードをポチポチ触っています。数字的に厳しいときは、佐々木をはじめ運用チームに相談をするという流れで取り組んでいます。

小森
私も檜垣とほぼ同じスケジュールです。出社するとまずShirofuneを開き、コンバージョンを確認。改善カードを実行し、それでもなかなか調子が上がらなかったり、自分1人では判断に迷ってしまったり…。そんな時は運用チームに相談するようにしています。

また、月に一度のレポートも私がShirofuneで出力し、全体総評と前月比較のコメントを加えて提出しています。慣れるまではこの部分で手間取りましたが、毎日Shirofuneで進捗を確認しているので、コメントもだんだん書きやすくなってきています。

-檜垣さんはレポーティングの負荷はかかっていますか?

檜垣
そんなにかかっていません。Shirofuneで出力したレポートをお客さまに提出する用のフォーマットに落とし込み、総評を加える程度です。データ出力はクリック1つですし、全体感が頭に入った上でのレポートなので負荷と感じたことはありません。

佐々木
営業が運用をすることで、レポートの考察までも自分で書けるようになる。こうなると、他のお客さまに対しても同じレベルの説明ができる訳で、良いことしかありません。運用を1件経験するだけで、解像度・理解度は全く違うものになります。

予算の大小は関係ないので、まずは1件でも営業に運用を経験して欲しいです。

予算の大小は関係ない。1件でもいい。
営業全員に、運用を経験して欲しい

-最後に、今後この取り組みをどのように発展させていきたいか聞かせてください。

檜垣
今、一番に考えているのが社内の他の営業への展開です。

Shirofuneを導入したことでそれを上手く使いこなせるようになった営業と、まだそこまで到達していない営業がいます。社内で共通言語を増やす意味でも、しっかりとShirofuneを活用して運用ができる営業を増やしたいと思っています。

弊社ではこのような動きを推進すべく、デジタル局という部署を新設しましたが、現場からのボトムアップがないことには、なかなか広がりません。ですからまずは部内に、私自身の経験や感じたことをしっかり伝え、一人でも多くの営業に「やってみよう」という気持ちを醸成していきたいと考えています。

小森
東京支社は土地柄、担当クライアントの業種や規模からもWeb広告の扱い額が全社の中でも比較的大きい部署ですが、Shirofuneを実際に扱うことができる営業はいまのところ少数です。

運用を一度でも経験すると、理解度は大きく変わります。そして自分で理解し、対応できる範囲が広がると、お客さまとの打ち合わせの密度も変わります。

私が檜垣から刺激を受けて運用を始めたように、私も東京支社の皆さんの刺激になれたらと思っています。

-運用の佐々木さんの視点も聞かせてください。

佐々木
やはり自分で手を動かしてみないことには、なかなか本質は理解できません。実際、私自身も、営業時代に運用を経験したことで理解が進み、それが営業に活きた経験があります。だからこそ、営業には全員、運用を経験してもらいたいと思っています。

継続して運用をするのは1件でいいんです。予算の大小も関係ありません。広告運用とは何なのか、お客さまの課題を解決するにはどんな方法があるのか。今まで「わかったつもり」でやっていたことが、自分で手を動かすことで本当の意味でわかるようになります。

自分で運用をしてみたいという営業にしっかり並走し、ゆくゆくは全営業が運用を経験できるようサポートしていきたいです。

取材・文/藤井恵

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