Google・Yahoo!・Facebook・Instagramの広告運用自動化ツール「Shirofune」では、BtoB営業・マーケティングのデジタル化支援を行う株式会社才流と合同で、広告代理店83社の経営者に向けたアンケートを実施しました。
アンケート実施目的
広告代理店に向けたサービスや機能開発、マーケティング施策を検討するにあたり、広告代理店の経営層に限定したアンケートを実施。広告代理店の経営における課題や悩みを、経営者としてどう感じているかを検証した。
アンケート結果サマリー
●広告代理店の経営者が考える経営課題としては売上・利益率の低さに関する内容への反応が多い。ただし、具体的な要因まで把握しているかは経営者によって違いがあるか。
●経営課題の解決策として最も多く選ばれたのは「営業・マーケティング強化」という外向きの施策。一方で「労働環境・業務効率改善」といった内向きの対策にも取り組む。
●組織課題として最も選ばれたのは「担当者のスキル不足」。それを補う関係にある「業務フローの不統一」についても課題を感じている。
●クライアントへのサービス提供における課題でも「スタッフのスキル不足」が最も選ばれた一方で、広告代理店スタッフの「労働時間」に関する課題も多く選ばれた。
●広告運用業務に対する課題は、クライアントとのコミュニケーション工数からクリエイティブ作成、日々の運用業務の手間など意見が多岐に渡った。
アンケート結果に対する考察
広告代理店の経営者が感じる課題は、弊社が現場の方と接する中で感じていた認識と概ね相違ない。特に、スタッフ個人のスキル不足という課題は、経営・組織・サービス提供課題のどの面でも多く選択されていることから、特に重要な課題と認識されていると読み取れた。
一方、働き方改革の影響もあるのか、労働時間や業務改善など社内環境や体制に関わる要因もしっかりと選ばれており、社内外両面での課題解決に向けた取り組みを検討していると考えられる。
自社の経営課題について(複数回答可)
自社の経営課題の例として挙げた上記9項目に対して、83人の経営者のうち6割超の52人が当てはまるものがあるとし、その半数以上が「自社の目標より売上・利益率が低い」を選択。
一方でその選択肢より具体的な課題要因を表記した、「働き方改革によって労働時間が制限され、一人あたりの売上が増やせない」「スキルある運用者を採用できない」「新規案件を満足に獲得できていない」を選んだ経営者は15人程度と、売上・利益率の課題感は感じつつも、その要因が何か、まで認識している経営者とそうでない経営者で結果に違いが出る数字となった。
経営課題を解決するために自社で取り組んでいること(複数回答可)
経営課題の解決策例として挙げた上記9項目に対して、83人の経営者のうち51人が当てはまるものがあるとし、その半数が「新規案件数を増やすべく、営業やマーケティングを強化」を選択。
一方で19人が選んだ「ツールや外部サービスを導入」を筆頭に、「労働環境を改善すべく、福利厚生の整備」「引き受ける案件に下限予算など条件を設定」も10人が選択している。経営課題に対する対策として、経営者によっては労働環境や業務効率の改善など、内向けの対策にも注視しているが、営業・マーケティングといった外向けの対策をより重視する傾向があると推察される。
自社の組織課題について(複数回答可)
組織課題の解決策例として挙げた上記6項目に対して、83人の経営者のうち43人が当てはまるものがあるとし、「担当者により運用スキルに差がある、育成面に課題」という”個”に関連する項目が最も多く選ばれた。
対して2番目には「業務フローが標準化されずバラバラ」というスタッフひとりひとりの話とは異なる項目が選ばれており、スタッフ個人の実力の違いに加え、それを補うための仕組み作りにも苦労をしていることが推察される。
クライアントへのサービス提供における課題(複数回答可)
クライアントに対するサービス提供における課題例として挙げた上記6項目に対して、83人の経営者のうち49人が当てはまるものがあるとし、ここでも「メンバーのスキル不足で、クライアントに良質なサービス提供ができていない」というスタッフのスキル問題を一番多く挙げている。
また「時間に余裕がなく…」「通常の勤務時間外に…」「社員の時間外労働が…」といった“労働時間”に関する要因についても10人以上の経営者が選択をしており、スタッフ個人のスキル差を埋める要因を見つけられていない状況がそのまま、スタッフの労働時間にも結びついている様子が伺える。
なおこの点は、経営課題を聞いた最初の質問でも項目として挙げていた「働き方改革により残業代の支払いが増え、利益が減少」や「労働環境の悪化で離職率が高い」などの話にも繋がっている。
広告運用代行業務に関する課題(複数回答可)
広告運用代行業務の課題例として挙げた上記9項目に対して、83人の経営者のうち55人が当てはまるものがあるとし、「顧客とのコミュニケーション」が一番多く、次いで「クリエイティブ作成」「入稿追加・変更作業」「日々の運用改善(検索クエリや配信面の精査など)」が10人以上の経営者に選択されており、課題感は多岐に渡っている様子が見られる。
調査概要
タイトル | 広告代理店の課題調査 |
調査日 | 2020年3月6日〜3月12日 |
調査方法 | インターネットリサーチ (広告代理店の経営者に限定したクローズドリサーチ) |
調査人数 | 83人 |
調査対象 | 広告代理店の経営者 |
モニター提供元 | 株式会社ネオマーケティング |
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Shirofune広報担当