アンケート

「Web広告運用人材の年収と採用難易度」に関する実態調査

Shirofune広報担当

広告運用自動化ツール「Shirofune」を開発・提供する株式会社Shirofune(本社:東京都中央区、代表:菊池 満長)は、株式会社キャスターと合同で、現在も含めこれまでにWeb広告運用関連業務に従事したことのある「マーケティング職、広告・販促職」の方88名および「人事・採用職」の方213名の計301名を対象とした、「Web広告運用人材の年収と採用難易度」に関するアンケートを行いました。

【調査結果サマリー】
広告運用人材の採用、即戦力のミドルクラス人材にニーズも企業側は苦戦傾向。ミドル人材のマーケ・マネジメント等 別領域へのキャリア志向も影響か。

・Web広告運用人材の平均年収は「約623万円」各階級ごとでは、ジュニアクラスで「約520万円」、ミドルクラスで「約550万円」、シニアクラスで「約750万円」、エグゼクティブクラスで「約916万円」

・Web広告運用人材の約7割が「5年未満」のジュニア・ミドルクラスの広告運用経験であり、5年を超えるシニアクラス以上は希少価値が高くなる。また居住地別の分布では、首都圏・各地方エリアの都市部に集中していることがわかる。

・企業の採用ニーズが最も高いのはミドルクラスで、即戦力を求める傾向が強い。一方で採用に苦戦していると回答したのもミドルクラスが最も多く、採用難易度が高いことが想定される。

・ミドルクラスの転職時のキャリア志向として、「マネジメント領域」や「マーケティング領域全般」など、広告運用領域以外を志望する割合が非常に高い。

今回の調査を踏まえ、居住エリアと運用歴に応じたWeb広告運用担当者の年収の傾向と企業にとって自社が求めるWeb広告運用人材の採用難易度のハードルの高さがわかりました。Web広告運用を内製化したい広告主や即戦力人材を確保したい広告代理店にとって、十分な採用予算を確保できるかどうかが大きな鍵となりそうです。

【調査結果詳細】 

今回の調査では役職をジュニア、ミドル、シニア、エグゼクティブの4つのクラスに分類して調査結果をまとめています。それぞれのクラスの定義は以下の通りです。

Web広告人材の広告運用歴、各クラスの年収相場について

Q1,2では、現在も含めこれまでにWeb広告運用関連業務に従事したことのあるマーケティング職、広告・販促職の方88名に質問しました。

Web広告運用人材の約7割が、運用経験「5年未満」のジュニア・ミドルクラス。

Web広告運用歴の調査では、ジュニアクラスで「未経験〜2年未満」が27.3%、ミドルクラスが「3年〜5年未満」で39.8%となっており、Web広告運用人材の約7割の方が「未経験〜5年未満」のジュニア・ミドルクラスが占めていることがわかります。

全体の7割を構成するジュニアクラスの平均年収は約520万、ミドルクラスの平均年収は約550万。また、希少価値が高いシニアクラス以上は、平均年収750万以上。

全体の平均年収は約623万円となり、階級別で見るとジュニアクラスの平均年収は約520万円、年収レンジとしては「400万円未満」が48.0%と最も高く、ミドルクラスは平均年収が約550万円、年収レンジは「400〜600万円未満」が37.5%で最多となっています。

一方、シニアクラスは平均年収が約750万円、エグゼグティブクラスでは約916万円となっており、年収レンジも800万以上の比率がいずれも最多となっています。

居住別でみると、全体平均年収623万以上のエリアは東京・神奈川のみ。また首都圏・各地方エリアの都市部に人材は集中している。

Web広告運用人材の全体平均年収(約623万円)を上回っているエリアは東京都・神奈川県のみ。また、東京都、神奈川県、北海道、大阪府、埼玉県、福岡県、愛知県、千葉県の順でWeb広告運用人材の居住割合が大きく、これら8都道府県だけで全体の3/4を占めており、都心と東京都の近郊にWeb広告運用人材が集中しています。

Web広告運用人材の採用状況について

Q3,4では、現在も含めこれまでにWeb広告運用関連業務に従事したことのある「マーケティング職、広告・販促職」の方88名および「人事・採用職」の方213名の計301名の方に「企業側の採用ニーズ」に質問しました。

企業側が採用したい人材は、「ミドルクラス」が36.8%と最も高く、続いて29.8%の「シニアクラス」が続く。即戦力人材の採用ニーズが高いことがわかる。

採用に苦戦している人材は、「ミドルクラス」が36.9%と最も高く、ニーズが高い層のため、企業側の採用難易度も高いことが想定される。

「ミドルクラス」は企業から一番求められており、同時に一番採用が難しい人材要件になっています。次点で、「ジュニアクラス」と「シニアクラス」がほぼ同じ割合で求められている要件であり、採用活動に苦戦している割合は「シニアクラス」の方がやや小さい結果となりました。特に「ジュニア・ミドル・シニアクラス」と「エグゼクティブクラス」の間には大きな差があり、どちらかというと企画〜実行メンバーが市場で求められていることが考えられます。

Web広告運用人材のキャリア志向性と転職活動状況について

Q.5,6では、現在Web広告運用業務に従事している方63名の方に「キャリア志向性や転職活動状況」について質問しました。

採用ニーズが高い「ミドルクラス」が、希望する職種は、「マネジメント領域」が36%、「マーケティング全般領域」が32%と高く、「広告運用領域以外」が高い。

企業側の採用ニーズが高いミドルクラスの今後のキャリアについて質問すると、マネジメント職への希望が36.0%、マーケティング全般領域が32.0%と広告運用以外のマーケティティング領域への希望が全体の約7割を占める結果になりました。また広告運用領域での継続したキャリア展開希望の方は、8.0%と非常に低い結果となっています。

また全体でも広告運用領域に特化したスペシャリストのキャリアを志向する人の割合は低く、ジュニアクラスも次のキャリアとしては、広告運用以外のマーケティング領域でのキャリアを志望、もしくは、現状に満足していることがわかります。

いずれの役職でも「転職サイト」が大きいことから競合が多く、Web広告運用人材に対して積極的なアプローチをするとなると「転職エージェント」が有効。

全体としては「転職サイト」「転職エージェント」の順で多く活用されている結果になりました。いずれの役職でも「転職サイト」が大きいことから競合が多く、Web広告運用人材に対して積極的なアプローチをするとなると「転職エージェント」が有効そうです。

その他、「知人・友人からの紹介」や「企業のキャリアサイト」の割合も一定あるものの、企業側からすると自社を認知してもらっていないと採用するのは厳しいと言えます。

また、ミドルクラスのWeb広告運用人材を採用するには、Q2の結果(ミドルクラスの年収平均「400〜600万円」)を踏まえると、年収で「601万円〜」を見積もって報酬設計しないと、求職者にとって魅力的ではない求人になる可能性が高そうです。

また、転職エージェントを活用した採用になると社会保険料や設備費も加味して初年度で1,000万円を超えてくるため、ジュニア・ミドルクラスのWeb広告運用人材を採用するには大きなハードルがあると言えます。

今回の調査を踏まえ、Web広告運用人材の年収の傾向がわかりましたが、キャリア志向性・転職活動状況を踏まえると、Web広告運用人材を採用するには大きなハードルがあることがわかりました。

Web広告運用を内製化したい広告主や即戦力人材を確保したい広告代理店にとって、十分な採用予算を確保できるかどうかが大きな鍵となりそうです。

【調査概要】
調査機関 株式会社キャスター(調査委託先)
調査方法 インターネットリサーチ
調査時期 2023年5月16日 ~ 2023年5月29日
調査対象 [居住地]全国、[年齢]23歳以上60歳以下、
     [性別]男女、[職業]会社員(正社員)
     [職種]マーケティング職、広告・販促職、人事・採用職
有効回答数 301名
この記事を書いたライター
Shirofune広報担当

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