
LPOツールの機能や比較・検討のポイント、おすすめの無料ツールについても紹介

- 菊池 満長
デジタル広告の競争が激化し、広告単価の上昇が続く現代において、集客したユーザーをいかに効率的にコンバージョンに導けるかは、重要なマーケティング課題となっています。
実際、株式会社IDEATECHがBtoB事業の広告担当者を対象に実施した調査では、約6割が「CPA(顧客獲得単価)が上昇している」と回答しています。
こうした背景から、近年注目されているのがLPO(ランディングページ最適化)です。たとえば、LPOの実施によってCVRを1%から2%に改善できれば、売上げは2倍に伸びる可能性があります。これにより、ROAS(広告費用対効果)やCPAの改善も期待できます。
ただし、LPOはデータにもとづく継続的な取り組みであり、実践には専用ツールの活用が欠かせません。本記事では、LPOツールの必要性、主な機能、比較・検討のポイント、そしておすすめの無料・有料ツールまでを詳しく解説します。
LPOとは
LPO(Landing Page Optimization:ランディングページ最適化)とは、広告や検索経由などで訪れたユーザーが、問い合わせや購入といったコンバージョンに至る確率を高める施策です。大きなコストをかけずに、ROASやCPAを改善できる施策として注目を集めています。
LPOは、単にデザインを整える、コピーを変えるといった表面的な話ではありません。ユーザーがどこで迷い、どこで不安を感じ、なぜ行動を止めてしまうのか。その行動と心理を可視化し、仮説検証を繰り返しながら成果につなげていくのがLPOの本質です。
たとえば、広告費をかけて流入は十分にあるのに、CVRが伸びない。あるいは、営業部門からリードの質が悪いと言われ、LPを直せと言われている。こうした状況に心当たりがある方も多いのではないでしょうか。
LPOは、こうした課題を感覚や経験則ではなく、データにもとづいて解消するための実践的な改善アプローチです。
LPOツールとは
LPOツールとは、LPを最適化し、コンバージョン率を高めるためのツールのことです。LPOはデータにもとづく改善活動であり、その実行を現実的な工数で回すためにツールの存在は欠かせません。
たとえば、数値上はファーストビューの直帰率が高いとわかっても、その原因が訴求の弱さなのか、情報過多なのか、スクロールされていないのかまではわかりません。LPOツールを使えば、実際にユーザーがどこで止まり、どこを無視しているのかが見えるため、改善の打ち手が具体化します。
また、LPOツールは単なる分析ツールではありません。A/Bテストやフォーム改善、パーソナライズといった機能を通じて、改善案をすぐに検証し、成果の出たパターンを再利用できる点も重要です。
属人的な勘やセンスに頼らず、再現性のある改善プロセスを構築できることこそ、LPOツールが現場で評価されている理由だといえるでしょう。
LPOツールの活用がなぜ重要なのか
広告費や制作工数をかけてLPを用意しているにもかかわらず、思うように成果が出ない。月次レポートでは流入数やCVRを追っているものの、改善の方向性が毎回ブレてしまう。このような状態に陥っている方も多いのではないでしょうか。
LPOツールが重要視されている理由は、こうした曖昧な改善を終わらせ、成果につながる判断材料を提供してくれる点にあります。以下では、LPOツールの活用が重要な3つの理由を解説します。

ユーザー行動を可視化し、改善ポイントを特定できる
GA4を見れば、どのページで離脱が多いか、どの導線でCVが発生しているかはわかります。ただし、離脱した理由までは見えてきません。そのため、GA4だけに頼ってLPOを進めると、「このLPの離脱率は高いけど原因はわからない」という曖昧な施策になってしまうのです。
LPOツールを使うと、スクロール到達率、クリック位置、熟読されている箇所、フォーム入力中の離脱などを具体的に把握できます。たとえば、重要な強みや実績を下部に書いているものの、実際にはその手前で多くのユーザーが離脱している場合、その情報は存在していないのと同じです。
また、CTAが押されていない場合も、単に色が悪いのではなく、その直前の説明が不足している、安心材料が足りないといった仮説が立てられます。
このように、改善ポイントを行動ベースで特定できるため、修正の打ち手がブレにくくなり、無駄なデザイン改修やコピー変更を減らせます。結果として、改善スピードと精度の両方が高まるでしょう。
ABテストでCVRを継続的に改善し、獲得効率を高められる
同じ流入数でも、CVRが上がればCPAは下がります。これはわかっていても、実際に継続的な改善ができている企業は多くありません。理由のひとつが、テスト設計と検証のハードルです。
LPOツールがあれば、ファーストビューの見出し、CTAの文言、オファー内容、フォーム項目といった要素を小さく切り出して検証できます。一度に大きく変えるのではなく、1要素ずつテストし、勝ちパターンを積み上げていく運用が可能になるわけです。

広告運用では、LPのCVR改善がそのまま入札余力につながります。CVRが上がれば、同じCPAでも配信量を増やせるため、スケールしやすくなります。SEOにおいても、せっかく獲得した流入を最大限成果につなげるという意味で、LPOツールによる検証は欠かせません。
改善プロセスを標準化し、成果の再現性を高められる
LPOでよくある失敗が、施策の検証ができていないことです。施策を実施したものの、なぜ成果が出たのか分からず、次に活かせない。この状態では、社内に知見が蓄積されない、いつまでたっても成果が出ないという問題に陥ります。
LPOツールを使えば、仮説、変更内容、結果をログとして残すことが可能です。どの要素を変え、どの指標がどう動いたのかが可視化されるため、知見が社内に蓄積されます。たとえば、過去に効いた訴求や構成を、新しいLPや別商材に横展開するといった判断も容易になります。
また、担当者が変わっても改善が止まりにくくなる点も重要です。改善の履歴が共有されていれば、属人化を防ぎ、LPを継続的に成果を生む資産として育てていけます。LPOツールは、単なる便利な分析ツールではなく、改善文化を定着させるための基盤だといえるでしょう。
LPOツールが搭載する主な機能
LPOツールと一口に言っても、搭載されている機能は多岐にわたります。ただ、すべてを最初から使いこなす必要はありません。重要なのは、それぞれの機能がどのような課題を解決するためのものなのかを理解し、自社の改善フェーズに応じて使い分けることです。
ここでは、多くのLPOツールに共通して搭載されている代表的な機能と使い方を整理します。

ヒートマップ
ヒートマップとは、ユーザーがページ上のどこを見て、どこをクリックし、どこまでスクロールしたのかを色の濃淡で可視化する機能です。数値レポートでは把握しづらいユーザーの関心の偏りを、直感的に理解できます。

(引用:ミエルカ)
たとえば、CTAが思ったほどクリックされていない場合、単にボタンの色や大きさの問題ではなく、その直前にある説明が弱い、判断材料が不足しているといった構造的な課題が見えてきます。
また、重要な実績や料金説明がスクロール到達前に埋もれている場合、ユーザーはそこに辿り着く前に離脱している可能性が高いでしょう。
このように、ヒートマップはどこを直すべきかの当たりをつける役割を果たします。闇雲にデザインを変えるのではなく、改善対象を絞り込むための起点として非常に有効です。
ユーザー録画(セッションリプレイ)
ユーザー録画は、実際のユーザー操作を動画として確認できる機能です。クリックの迷い、スクロールの往復、戻るボタンの使用、連打といった行動をそのまま観察することが可能です。
どの要素で手が止まったのか、どの順番で情報を探しているのかまで追えるため、UI上の「つまずきポイント」を具体的に特定しやすくなります。
たとえば、フォーム入力中に同じ項目を何度も行き来している場合、その入力ルールやエラー表示がわかりにくい、必須項目が気づきにくい、候補選択が使いづらいといった仮説を立てられます。
さらに、入力前にLPへ戻って条件を確認しているなら、フォーム直前の説明不足が原因かもしれません。数値だけを見ていると見逃しがちな、ユーザーの悩みや迷いを把握できる点が強みです。
特に、離脱している理由がわからないと感じたとき、ユーザー録画は役に立ちます。ユーザーの立場に立って体験を追体験することで、改善案の精度が一段上がります。
加えて、録画で見えた行動をヒートマップやフォーム分析と突き合わせると、原因の裏取りができ、優先度の高い改善に集中しやすくなるでしょう。
A/Bテスト
A/Bテストは、複数のパターンを出し分けて、成果に貢献する要素を検証するための機能です。仮説を立て、検証し、結果から学ぶというLPOの基本プロセスを最もストレートに実行できる手法であり、LPOの軸となる施策といっても過言ではありません。
見出し、ファーストビューの構成、CTA文言、オファー内容、フォーム項目など、ユーザーの意思決定に影響する要素は幅広く、テストの切り口も多岐にわたります。
重要なのは、思いつきで大きく変えないことです。ヒートマップやユーザー録画などで課題を事前に特定し、影響度が高そうなポイントからひとつずつ検証していくことで、どの変更が成果に結びついたのかを明確にできます。
たとえば、ファーストビュー全体を変える前に、見出しの訴求軸だけを切り替えるといった進め方が、学習効率を高めます。
勝ちパターンがわかれば、それを他のLPや別商材にも横展開できます。単発の成功で終わらせず、再現性のある改善として蓄積できる点こそ、A/Bテストの最大の価値です。継続的に回すことで、CVR改善のスピードと精度は確実に高まっていきます。
フォーム改善(EFO)
EFO(Entry Form Optimization:フォーム最適化)は、ユーザーがフォーム入力を途中で諦めず、最後まで完了できるように体験を整えるための機能です。
住所の自動入力、リアルタイムでの入力チェック、エラー表示の最適化などが代表例で、入力時のストレスや迷いを最小限に抑える役割を担います。LPOの中でも、成果に最も近い最終工程を支える重要な要素です。
たとえば、電話番号の形式エラーが頻発している場合、入力例を明示する、許容フォーマットを広げる、エラー文言を具体的にするだけで完了率が大きく改善することがあります。
必須項目が多すぎる、入力意図がわからない項目がある、といった小さな違和感も、ユーザーにとっては離脱の十分な理由になります。流入や訴求がどれだけ優れていても、最後の入力体験が悪ければ成果にはつながりません。
EFOは、LPOの中でも特に成果への影響が大きい領域です。ページ全体を大きく変えなくても、入力体験を少し整えるだけでCVRが大きく改善するケースは多々あります。改善コストに対してリターンが見えやすいため、LPOに取り組む際は優先的に着手すべき領域だといえるでしょう。
パーソナライズやターゲティング
パーソナライズやターゲティングは、ユーザー属性や流入条件に応じて表示内容を出しわける機能です。
広告キャンペーン、検索キーワード、地域、デバイス、新規か再訪かといった軸で訴求を切り替えることで、ユーザーごとの関心や検討段階により近いメッセージを届けられます。
すべてのユーザーに同じ情報を見せる前提から一歩進み、状況に応じた最適な案内を行うための仕組みだと捉えると分かりやすいでしょう。
たとえば、指名検索で訪れたユーザーには、すでに一定の理解や興味があることを前提に、導入実績や信頼性を強めた情報を前面に出します。一方で、比較検討段階のユーザーには、機能差分や料金、他社との違いがわかる導線を強調すると、判断がスムーズになります。
同じLPであっても、見せ方を変えるだけでCVRが改善するケースは決して珍しくありません。

この機能は、流入が増え、ユーザーの属性や意図が多様化してきた企業ほど効果を発揮します。一律の訴求では反応が頭打ちになっていると感じている場合、次の打ち手として検討する価値の高いアプローチです。
LPOツールを比較・検討する際に考えること
LPOツールは多種多様で、機能も似通って見えることから、「知名度が高いから」「価格が手頃だから」といった曖昧な理由で選ばれるケースが少なくありません。しかし、導入後に十分に活用されず、結果的に使われなくなることも多く見受けられます。
こうした失敗を防ぐためには、LPOツールを比較・検討する際に、以下の観点を押さえておくことが重要です。
- 機能
- 計測データの正確さ、および実測のしやすさ
- 分析結果の視認性と使いやすさ
- 自社の運用体制との適合度
- セキュリティやプライバシーへの対応状況
ここでは、これらの各ポイントについて詳しく整理していきます。

目的に合う機能が揃っているか
まず確認すべきは、何を改善したいのかという目的です。
ヒートマップで課題を把握したい段階なのか、A/Bテストまで含めて改善を回したいのか、あるいはフォーム改善も含めてCVRを底上げしたいのかによって、選ぶべきツールは大きく変わります。
すべての機能が揃っていることが正解なのではなく、今のフェーズに必要な機能が過不足なく備わっているかを見極める視点が重要です。
たとえば、現状把握や仮説出しが目的なのに高機能なテストツールを導入しても、設計や運用の負荷が高く、結果的に使われなくなるケースがあります。反対に、CVR改善を本気で回したいにもかかわらず、計測しかできないツールを選んでしまうと、改善が分析止まりになりがちです。
現状の課題だけでなく、次にどこまで踏み込みたいのかを想定した上で機能を見極めることが、ツール選定で失敗しないためのポイントです。
計測の正確性と実装のしやすさ
LPOツールは、計測が正しく行われなければ意味がありません。タグを1つ入れるだけで導入できるのか、複数ドメインやSPA環境でも安定して計測できるのか、通信環境やブラウザ差分による計測漏れが起きにくい設計かといった点は、事前に必ず確認しておくべきポイントです。
あわせて重要なのが、GA4や広告計測との整合性です。CVの定義がツールごとにズレていたり、二重計測が発生していると、どの数値を信じて判断すべきかわからなくなり、改善の方向性そのものが曖昧になるでしょう。
導入前に、どの指標を成果判断の基準にするのかを整理し、その前提で正しく連携・計測できるツールかを見極めておくことで、運用開始後の混乱や手戻りを防げます。
分析のしやすさ
LPOの本質は、データ分析にもとづいた改善を繰り返し、成果につなげていく点にあります。そのため、どれほど高機能なツールであっても、分析がしにくければ十分な成果は得られません。
特に重視すべきなのは、画面の見やすさや操作性です。数字やヒートマップを直感的に理解できるか、必要なデータに迷わずアクセスできるかは、日々の改善スピードに直結します。
導入前には、無料トライアルなどを活用し、分析のしやすさを必ず確認しましょう。その際、実際に運用を担うメンバーにもツールを試してもらい、使い勝手や理解のしやすさを評価することが重要です。担当者一人だけが使えるツールでは、改善活動は定着しません。
また、社内での情報共有を前提とする場合は、レポート出力機能や画面の分かりやすさも欠かせない要素です。マーケティング担当者以外への説明機会も想定し、誰が見ても「どこに課題があり、何を改善すべきか」が伝わるツールを選ぶことで、導入後の定着と活用がスムーズに進みます。
運用体制に合うか
誰がツールを見るのか、誰がテストを作成するのかといった役割分担は、導入前に必ず整理しておく必要があります。マーケティング担当者だけでなく、デザイナーや開発担当、場合によっては代理店も関与する場合、権限管理やコメント機能、変更履歴の有無が運用のしやすさを大きく左右します。
誰がどこまで操作できるのかが明確でなければ、改善スピードは一気に落ちてしまうでしょう。
こうした機能が整っていないと、なぜこの変更をしたのか、どのテストが進行中なのかといった情報が共有されず、改善が属人化しがちです。
LPOは個人の工夫ではなく、チームで積み上げていく施策だからこそ、日々の運用体制に無理なくフィットするツールかどうかを見極めることが、最終的な成果に直結します。
セキュリティやプライバシー対応
セッション録画やフォーム計測を行う以上、セキュリティとプライバシーへの対応は不可欠です。ユーザーの入力内容や行動データを取り扱うことになるため、以下の点は必ず確認しておきましょう。
- 入力内容のマスキング設定が可能か
- IPアドレスなどの個人識別情報(IIP)の取り扱い方
- データの保管場所と保存期間の明確性
- 権限管理や監査ログの有無
特に中堅から大手企業では、法務部門や情報システム部門によるチェックが入るケースも多く、ここで要件を満たせずに導入が見送られることもあります。
導入後に対応漏れが発覚し、後戻りを強いられる事態を防ぐためにも、ツール選定の初期段階でセキュリティやプライバシー対応を入念に確認しておくことが重要です。
おすすめのLPOツール・サービスを紹介~無料ツールも紹介~
LPOツールは、目的やフェーズによって最適解が変わります。いきなり高機能な有料ツールを導入しなくても、まずは無料ツールで課題感を掴み、その後に本格導入を検討するという進め方も十分に現実的です。ここでは、導入ハードルの低い無料ツールとおすすめの有料ツールをわけてご紹介します。
無料のLPOツール・サービス
無料ツールのメリットは、LPOツールが本当に自社にとって必要かを見極められる点にあります。いきなり改善を回すというよりも、ユーザー行動を知る、仮説を立てるための材料を集めるフェーズで活用すると効果的です。以下では、無料で使えるLPOツール・サービスをご紹介します。

LPOツール・サービス例①:Microsoft Clarity

(引用:Microsoft)
Microsoft Clarityは、完全無料で利用できるLPOツールであり、主に以下の機能を備えています。
- ヒートマップ
- セッション録画
- 分析
- Googleアナリティクスとの連携
無料でユーザーの行動を可視化できるのは大きな魅力です。LPOツールの導入に迷っている場合、まずはMicrosoft ClarityとGoogleアナリティクスを連携させて取り組むのもよいでしょう。GA4と連携すれば、離脱率の高いユーザー属性の行動をClarity上で確認し、課題発見の精度は高まります。
LPOツール・サービス例②:サイトリード

(引用:サイトリード)
サイトリード(旧 賢瓦)は、初めてLPOやWebサイト改善に取り組む企業でも扱いやすい、無料から使える国産ヒートマップツールです。ヒートマップ分析に必要な基本機能をシンプルに備えており、専門知識やエンジニアのサポートがなくても導入できます。
無料プランでは、1URL・月間1000PVまでという制限はあるものの、スクロール、クリック、アテンションといった主要なヒートマップを一通り試せます。
加えて、離脱防止を目的としたポップアップやオーバーレイ機能も無料枠で利用できるため、分析から簡単な改善までを一連の流れで体験できる点が特徴です。
操作画面は直感的で、どこが読まれていないのか、どこで離脱が起きているのかを迷わず把握できます。Web改善ツールに慣れていない担当者でも使いやすく、勘や経験に頼っていた改善をデータにもとづいて進められるようになります。
まずは低コストでヒートマップ分析を始めたい方や、LPOツールが自社に必要かを見極めたい段階の企業に適した無料ツールです。
LPOツール・サービス例③:ミエルカヒートマップ

(引用:ミエルカヒートマップ)
ミエルカヒートマップは、ページ改善からコンバージョン最大化までを一気通貫で支援する、無料から使える国産ヒートマップツールです。東証スタンダード上場企業グループが提供しており、ISMS認証も取得しているため、セキュリティや運用面での安心感も評価されています。
無料アカウントを発行すればすぐに利用を開始し、熟読、離脱、クリックの3種類のヒートマップによって、ユーザー行動を直感的に把握できます。どこが読まれているのか、どこで離脱が起きているのかが一目で分かるため、LPOに初めて取り組む企業でも改善ポイントを掴みやすい設計です。
特徴的なのは、分析にとどまらず、A/Bテストや簡易CMS機能まで含めてページ改善をワンストップで進められる点です。ノーコードでの編集や検証が可能なため、開発部門や制作会社を介さずに改善のPDCAを回せます。
加えて、ヒートマップの自動解析機能では、AIが課題点と改善案を提示してくれるため、分析に時間を割きにくい担当者でも活用しやすい構成です。
無料プランから試せるため、まずはユーザー行動の可視化やLPOの感覚を掴みたい企業に適しています。そのまま本格的な改善フェーズに移行したい場合も、機能拡張やサポート体制を含めて段階的に利用できる点が、ミエルカヒートマップの強みといえるでしょう。
有料のLPOツール・サービス
有料LPOツールの価値は、単なるユーザー行動の可視化にとどまりません。自動最適化や高度なパーソナライズ化などの機能によって、データにもとづいて迅速にPDCAを回せるようになります。以下では、おすすめの有料LPOツールをご紹介します。

LPOツール・サービス例①:DLPO

(引用:DLPO)
DLPOは、導入実績850社以上のLPOツールです。日本のエンタープライズ企業から高い信頼を集めているLPOプラットフォームです。
大きな特長は、約5億UB(ユニークブラウザー)に及ぶ行動データを学習したAIによるパーソナライズ配信が可能なところ。
ユーザーの属性や過去の行動履歴をもとに、最適なクリエイティブをリアルタイムで自動出し分けできるため、画一的なLPでは難しかった一人ひとりに最適化された体験を提供できます。
流入規模が大きく、ユーザーの多様性が高い企業ほど、この仕組みの効果を実感しやすい設計です。
また、ツール導入が形骸化しやすいという課題に対して、DLPOは伴走型の支援体制を用意しています。プロジェクト代行やA/Bテスト設計支援など、実務に踏み込んだコンサルティングを受けられるため、ツールを入れて終わりにならず、継続的な改善につなげやすい点も特徴です。
料金体系は初期費用が20万円、月額費用は10万円からとなっており、ベルーナ、カメラのキタムラ、ほけんの窓口、ジャパネットといった大手企業での導入実績があります。
GA4やDMP、CDPとの柔軟なデータ連携にも対応しており、既存のデータ基盤を活かしながら高度なLPOを実践したい企業に適したツールだといえるでしょう。
LPOツール・サービス例②:Kaizen Platform

(引用:Kaizen Platform)
Kaizen Platform は、ツール提供にとどまらず、高度な改善案を創出する専門家であるグロースハッカーという人的リソースを組み合わせて提供する、独自性の高いLPOソリューションです。
単なる分析やテスト環境の提供ではなく、課題抽出から改善案の設計、検証までを実行力込みで任せられる点が最大の特徴だといえます。
社内にLPOやCROの専門人材がいない企業にとっては、外部の知見と実行力を即座に取り込める点で、結果的にROIが高くなるケースも少なくありません。リクルートや博報堂といった日本を代表する企業が導入していることからも、品質や信頼性の高さがうかがえます。
短期的な成果創出を最優先し、外部の専門性を素早く注入したい事業フェーズの企業に特に適しています。反対に、LPOを将来的に組織の中核能力として内製化したい企業にとっては、改善プロセスを外部に委ねることで、自社にノウハウが蓄積されにくいという側面も無視できません。
LPOツール・サービス例③:KARTE Blocks

(引用:KARTE Blocks)
KARTE Blocks は、ブロック管理という発想でLPOの実行スピードを根本から変えたツールです。従来、エンジニアの工数に依存していたWebサイト改修をマーケター主導で行えるようにし、仮説検証のサイクルを大幅に高速化しました。
これにより、市場や広告訴求の変化に対して、迅速に打ち手を実行できる体制を構築できます。
技術的な中核は、テキストや画像、ボタンなどの要素を「ブロック」単位で管理・編集できる点にあります。ページ全体を複製する従来型LPOとは異なり、必要な箇所だけを直感的に差し替えることが可能です。そのため、設定の煩雑さや不具合リスクを抑えながら改善を進められます。
マーケターは管理画面上で、資料を編集する感覚でコピー変更やA/Bテスト設定が可能になり、改善施策の実行頻度を大きく引き上げられます。
料金は初期費用10万円、月額14.8万円からで、PV数に応じた比較的安定した価格設計です。コストが読みやすく、改善を継続的に回したい企業にとって運用しやすい点も特徴といえるでしょう。
KARTE Blocksは、広告訴求とLPのメッセージを素早く連動させたい企業、限られたエンジニアリソースの中でマーケティング主導の改善体制を作りたいチームに適しています。
一方で、自動で最適解を導くツールではなく、人間の仮説検証を加速させる基盤であることを理解した上で選択すべきプロダクトです。
まとめ
本記事で見てきた通り、LPOツールを活用することで、なぜ離脱しているのか、どこが読まれていないのかといった曖昧だった課題が具体化されます。さらに、A/Bテストやフォーム改善を通じて、小さな改善を積み重ね、CVRを継続的に引き上げることが可能になります。
これは広告費や制作費を抑えるという守りの視点だけでなく、同じ投資でより多くの成果を生み出す攻めの改善でもあるのです。
ツール選定において重要なのは、有名かどうかや機能の多さではありません。自社が今どのフェーズにあり、何を改善したいのか、誰が運用するのか。その前提に合ったツールを選ぶことが重要です。
無料ツールで課題感を掴むところから始め、本格的に改善を回す段階で有料ツールを検討する進め方も、十分に合理的です。
もし今、流入はあるのに成果が伸びない、改善の方向性に迷っていると感じているなら、それは判断材料が足りていないだけかもしれません。LPOツールは、その判断材料をそろえ、改善を資産として積み上げるための強力な武器です。

大手ネット広告代理店に新卒で2006年に入社し、一貫して広告運用に従事。
緻密な広告運用をアルゴリズム化し、誰もが高い広告効果を得られるようShirofuneを2014年に立ち上げ。
2016年7月に国内No.1を獲得し、2022年までに国内シェア91%を獲得。
2023年から海外展開をスタートし、現在までに米大手EC企業や広告代理店への導入実績。
2025年3月に米国広告業界で最古かつ最大級の業界団体である全米広告主協会からMarketing Technology Innovator AwardsのGoldを受賞。





