btob リスティング広告

BtoB向けリスティング広告戦略とは?BtoCとの違いや成果を高めるLTV視点の運用設計までわかりやすく解説

戸栗 頌平

BtoB企業の購買プロセスのデジタル化、セルフサービス化が進んでいます。

2022年にGoogleとBain & Companyが公開した調査によると、BtoBバイヤーの86%が購買検討を本格的に開始する前に購入したいベンダーのリストを作成済みであり、92%がそこから購入しています。さらに、リサーチ活動の69%がオンラインで行われていることも報告されています。

つまり、BtoBの購買プロセスにおいて企業がベンダーに声をかけるときには、リサーチや比較検討が進んでおり、見積候補リストすら決定しているケースが多いということです。

表現を変えれば、それ以前の情報収集段階で候補に入らなければ商談のチャンスを失うリスクが高いことを意味します。このような状況下において、検索している見込み客にその瞬間にリーチできる「リスティング広告」の価値は、以前にも増して高まっています。

本記事では、BtoB企業がリスティング広告で成果を出すために押さえておきたい3つのポイント「LTV(顧客生涯価値)視点」「CRM連携」「商談ベースの運用KPI」を中心に、リスティング広告運用についてわかりやすく解説します。

リスティング広告とは

リスティング広告(検索連動型広告)とは、見込み客が検索時に入力した検索語句に連動して表示されるテキスト広告です。リアルタイムオークション型の広告であり、検索のたびにオークションが行われ、掲載の可否、掲載位置などが決定されます。掲載料金はクリック課金型であり、クリックされた回数に応じて費用が発生します。

BtoBにおいては、一般に比較検討段階の見込み客とのタッチポイントとして有効活用されています。

リスティング広告の基本構造と仕組み

リスティング広告は、 ユーザーがGoogleなどの検索エンジンで検索を行うと、プラットフォームがその瞬間にリアルタイム広告オークションを実施し、最適な広告が検索結果画面に表示される仕組みになっています。

たとえばBtoB企業であれば、見込み客が比較検討や課題解決に直結する語句(「〇〇ツール 比較」「〇〇 事例」など」)で検索した際に上位表示されることが重要です。

しかし、このオークションは入札金額を高くすれば掲載できるわけではありません。広告文やランディングページがユーザーの期待に応える内容になっているか、などをもとに算出される「広告ランク」によって、掲載の可否や掲載順位が決まります。たとえば、Googleの広告ランクは主に以下の6要素が反映されています。よい位置に掲載されるためには、何よりも広告品質を高めることが重要です。

広告ランクを決める6つの主な要素

要素内容
1. 入札単価1クリックに対して最大いくら払えるかという設定額です。
2. 広告とLPの品質広告の内容が検索キーワードと合っているか、リンク先のページが見やすいかをGoogleが評価します。
3. 広告ランクの下限値広告を表示させるために必要な「最低限の品質基準」です。これを超えないと表示されません。
4. オークションの競争力同じ順位を争うライバルとのスコア差です。差が小さいほど、順位争いが激しくなります。
5. 検索の背景(状況)検索した場所、時間、使っている端末(スマホかPCか)など、その瞬間の状況です。
6. 広告アセットの効果電話番号やサイト内の別ページへのリンクなど、広告に付け加える情報です。

リスティング広告におけるBtoBとBtoCの違い

BtoBビジネスは、BtoCと比較して「検討期間が長い」「意思決定者が複数」「オンライン上の母集団が少ない」という3つの特徴があります。

購買プロセスは「課題の特定→ソリューションの検討→要件の構築→ベンダーの選定」という4段階があり、さらにベンダーを絞り込んだ後にも稟議というプロセスがあります。

この点、クリックした人がそのまま購入を決定するケースも多いBtoCとは、購買プロセスそのものが大きく異なります。

また、資料請求をしてからの検討期間が長いため、KPIがCPAや資料請求のみだと広告の成果を正しく評価できません。その結果、売上げにつながらないリードの比率が高くなるリスクがあります。「SQL(営業対象リード)」「商談率」「受注率」「LTV」などの評価指標を設定することが重要です。

さらに、BtoB購買に関係するステークホルダーは現場担当、責任者、経営層、財務部門、法務部門など、多くのステークホルダーが関与することも珍しくありません。前述の調査では、平均17人のステークホルダーが購買に関与すると報告されています。

そのため、広告やLP(ランディングページ)のコンテンツは、それぞれの立場が求める情報を網羅する必要があります。BtoBのリスティング広告は、後続の営業プロセスの起点として、営業プロセスと連動した戦略的な運用が求められます。

BtoB事業におけるリスティング広告の役割

BtoB事業におけるリスティング広告には、主に3つの役割があります。

まず、顕在需要の刈り取りです。購買担当者の69%が情報収集をオンラインで行うなか、リスティング広告は課題解決や比較検討時の検索キーワードにピンポイントで表示可能。発注者の目にとまれば、ベンダー候補リストに入れる可能性があります。

次に、ABM(アカウント・ベースド・マーケティング:特定企業をターゲットに営業・マーケティングが連携してアプローチする手法)のサポート機能としての役割です。

営業担当者がすでに接触済みの企業や、競合企業名で指名検索する検索結果ページに露出することで、ターゲット企業に対する信頼度や認知度を高めます。先にリスティング広告を見て、営業担当者が後日アプローチする場合も同様の効果が期待できます。

また、リスティング広告運用で得られる検索語句データは、見込み客のニーズ・悩み・比較ポイントをダイレクトに反映するため、ホワイトペーパー、営業資料などのコンテンツ制作に活用可能です。顧客理解のインサイトとして活用することでマーケティングと営業のフルファネルでの最適化が進みます。

BtoB企業がリスティング広告を活用するメリット

BtoB企業がリスティング広告を活用するメリットは「オンライン上の顕在層の取り込み」「母集団の少なさによる競争優位」「自社データ基盤の拡充」につながる点にあります。以下、具体的にメリットを解説します。

メリット1:顕在ニーズの獲得に強い

BtoBの購買プロセスは、一般に「課題認識」→「必要なサービスのカテゴリ検討」→「サービスの具体的比較」→「指名検索」というプロセスで進みます。

前述のGoogleとBain & Companyの調査によると、BtoB発注担当者の86%が、実際に問い合わせる前にベンダー候補リストを決定しています。つまり、それ以前の段階で接触できなければその後の営業機会を失う可能性が高くなります。

リスティング広告の長所は、見込み客が課題を認識して検索というアクションを起こした瞬間に接触を持てる点です。

比較・検討キーワードでのリスティング広告露出は、単なる認知獲得ではなく、顧客のベンダー候補リストへエントリーする行為ともいえるでしょう。この段階で認知を高めることが、後々の営業部門の商談機会の増加、売上拡大に影響します。

  • 「〇〇 効率化 事例」(課題の解決策を探している)
  • 「〇〇ツール  比較」(ツールは絞り込めておりベンダーを探している)

たとえば、以下は「経費精算ツール 中小企業向け 比較」で検索したページに掲載されたリスティング広告の掲載例です。

メリット2:少ない予算でも成果を出しやすい(検索ボリューム・LTV視点)

BtoBのリスティング広告は、BtoCに比べてターゲットとなる検索ボリュームが限定的です。この母数の少なさはオークションの競合企業が少ないことを意味します。

キーワードを適切に絞り込み、高品質な広告を作成すればオークションに勝ちやすく、入札単価もBtoCほど高くならないメリットがあります。

また、BtoBビジネスはLTV(顧客生涯価値:Customer Lifetime Value)が大きいため、1件のリード獲得にかけられる許容CPA(顧客獲得単価)が高く、たとえクリック単価が高騰したとしても、1件あたりのROIを十分に合わせることが可能です。

なお、LTVとは「一顧客が取引期間中に企業にもたらす利益を、顧客維持コストや割引率を考慮して将来キャッシュフローの現在価値として捉えた指標」です。

この考え方は、顧客価値を将来キャッシュフローの現在価値として評価する概念として、マーケティング研究でも広く用いられており、たとえば Peter S. Fader らの研究でも同様の定義が示されています。

ただし業種や商材によってLTVの構造は異なり、計算方法にも違いがあります。現実には、定義も多様に解釈されています。自社が「売上ベースのLTV」で見ているのか、解約率や売上原価を差し引いた「収益ベースのLTV」で見ているのか、定義を明確にした上で許容CPAを算出してください。

メリット3:BtoBマーケティングのデータ基盤として活用できる(検索データ・営業連携)

リスティング広告運用によって得られるデータは、マーケティング部門や営業部門のコンテンツ作成やABM(アカウントベースドマーケティング)のターゲティングなどに活用できます。

たとえば少し古いデータですが、Googleの2014年の調査によると、BtoBリサーチャーの71%はブランド名ではなく一般的な検索クエリから調査を開始し、企業サイトでアクションを起こす前に購買意思決定の57%を終えています。また、情報収集の過程で平均12回の検索を行うことも報告されています。

管理画面に蓄積される検索語句(サーチクエリ)は、見込み客が購買プロセスの各段階で抱えている課題や関心をストレートに表しているため、以下のような活用法があります。

営業連携顧客の課題に合わせたトークスクリプト、提案書作成を準備できる。
コンテンツ戦略検索ボリュームやクエリの傾向から、次に制作すべきホワイトペーパーや事例記事のテーマを特定できる。
ABM大手優良顧客のアカウントがどのような課題や技術用語で検索しているかを分析することで、ターゲット選定やアプローチ手法に生かせる。

BtoB分野のリスティング広告で成果を出す戦略設計

「コンバージョン数は増えたのにリードの質が悪く売上げに結びつかない」という事態は、BtoB企業がもっとも避けるべき事態です。専門性の高い商材を扱うことが多いBtoB企業にとって、見込み客以外に認知が広がってもプラスの影響はありません。

BtoBのリスティング広告では、クリック数や資料請求だけではKPIとして不十分。質の高いリードを獲得して確実に商談へとつなげるためには、「商談ベースの評価体系」「LTVから逆算したKPI」「営業部隊との連携(SLA締結の重要性)」の3点が重要です。以下に、成果を出すための戦略設計を解説します。

リード数ではなく商談数で評価する(MQL・SQL・商談化率)

多くの企業が陥る運用の落とし穴は、リード数に必要以上に重きをおくことです。オンライン上のCV(資料請求など)は、必ずしもその後の成約や売上げと連動しているとは限りません。

むしろKPIを資料請求中心にすると、AIが資料請求をしやすいユーザーを優先的に学習してしまう傾向があります。結果として、情報収集目的のみのユーザーや、競合他社のリサーチによるクリックまで成果と見なして、ターゲット外のリードを集めてしまうリスクが高くなります。

こうした状態になると、営業現場から「受注の可能性が低いリードばかりだ」と不満が噴出します。成果を上げる運用をするためには、「SQL」や「商談」といった後工程の指標を設定することが重要です。

これにより、AIが商談化しやすいユーザーに共通する予兆を特定し、質の高いリードにつながる配信が強化されます。

逆に資料請求はしても商談化しなかったユーザーを失敗例として学習し、同様の行動パターンを持つ層への配信を抑制します。その結果、CPAが高くとも確実に商談・受注につながる投資対効果の高いリードが増えます。

なお、この運用を行う前提として、どのようなリードが有望かなど、営業部門とマーケティング部門で重要指標の定義を共有することが必要です。

◆定義の設定例

指標定義(例)
MQL(Marketing Qualified Lead)マーケティング活動によって獲得され、一定の関心や条件を満たしたリード。
SQL(Sales Qualified Lead)営業部門がフォローすべき有望リードとして判断した見込み顧客。
商談具体的な案件として進行し、営業担当との商談が設定された状態。
受注最終的な契約・成約。
商談化率 / 受注率各フェーズへの転換率。

 (参考:MQL vs. SQL: What they are and how they differ-HubSpot

LTVから逆算した広告KPI設計(受注率・契約単価・許容CPA)

BtoBのリスティング広告運用で成果を出すためには、CPAだけを追うのではなく、LTV(顧客生涯価値)から逆算した「受注率」「契約単価」「許容CPA」といった指標をKPIに組むことが必要です。

従来の目標CPA(tCPA)による自動入札は、効率的に数を稼ぐには適していますが、安く獲れるリードに偏る短期最適の限界があるからです。事業の収益から逆算して広告KPIを設計することで、広告投資の妥当な水準を判断することが重要です。

  • 許容CPAの算出式(例) 粗利LTV × 受注率 × マーケティング貢献度


なお、ここで重要なのは、LTVを「将来の収益予測(モデル)」として捉える視点です。LTVは前述のとおり「一顧客が取引期間中に企業にもたらす利益を、顧客維持コストや割引率を考慮して将来キャッシュフローの現在価値として捉えた指標」であり、仮説値にすぎません。

しかし仮説値があるからこそ、短期的なCPAだけでは判断できない広告投資の意思決定が可能になり、一時的にCPAが高く見えてもLTVが大きい「勝ち筋のキーワード」に、積極的に投資する判断ができるようになります。

マーケティングと営業の連携設計(SLA・リード評価・フィードバック)

リスティング広告の成果を商談や受注につなげるためには、マーケティング部門と営業部門の連携が欠かせません。そのためには両部門の間でルールを定め、情報共有と役割分担を行う体制を整えることが重要です。その代表的な方法が、SLA(Service Level Agreement)の締結です。

SLAでは、「リードの定義」「引き渡し条件」「営業の対応基準」などを事前に取り決めます。これにより、お互いの役割や責任範囲が明確になり連携しやすくなります。

HubSpotのSLAについてのガイド「The Complete Guide to Unifying Your Sales and Marketing Efforts」では、営業とマーケティングの連携を強化するための考え方や具体的な方法が解説されています。SLAで取り決める項目、リード管理の進め方など、協働体制を構築する際の参考にしましょう。

◆取り決める内容の例

項目内容
MQL(Marketing Qualified Lead)の定義どの役職・企業規模・業種などを「営業に引き渡すべきリード」とするのかを明確にする
引き渡し条件資料請求、問い合わせ、デモ申込みなど、どの行動を取った時点で営業へ引き渡すのかを定義する
対応期限営業がMQLに対して何時間以内に初回接触を行うかを決める
失注理由のフィードバック商談化しなかった理由や受注に至らなかった要因を営業側がマーケティング部門へ共有する
フィードバックループ営業がリードを追客した結果をマーケティング側に共有し、広告のターゲティングや訴求内容の改善に活かす。週次・月次などのレビューサイクルを設定する

(参考:THE COMPLETE GUIDE TO UNIFYING YOUR SALES & MARKETING EFFORTS

BtoBリスティング広告のキーワード戦略

キーワードとは、ユーザーが検索している検索語句とリスティング広告を一致させるために使用される単語またはフレーズのことです。

BtoBはターゲットが限定的であり意思決定プロセスが複雑なため、BtoCのような「膨大な検索ボリューム」を前提としたキーワード戦略をとるとうまくいきません。広すぎて無駄が出るか、狭すぎて表示されないかの二極化に陥りがちです。

本章では、BtoB特有の「課題解決型」「比較検討型」「指名型」のキーワードや、ボリュームが少ない業界特有ワードへの対策、競合が少ないキーワードの発掘方法などについて解説します。

BtoB特有の検索キーワード分類(課題検索・カテゴリ・比較検討)

BtoB企業の検索行動は、目的志向と経済合理性にもとづいています。そのため業種は異なっても、一定のパターンがあります。検討フェーズごとに分類すると以下のとおりです。

検討フェーズ検索の目的キーワード例
課題解決(潜在層)課題を解決する方法を調べる業務効率化 ツール / 在庫管理 仕組み / 営業管理 方法
カテゴリ検討課題を解決するサービスのカテゴリを調べるSFA とは / 勤怠管理システム 種類 / MAツールとは
比較検討(顕在層)複数サービスを比較して候補を絞るSFA 比較 / 勤怠管理システム おすすめ / MAツール 比較
最終判断特定サービスの導入可否を判断指名(ブランド名)/ ○○ 評判 / ○○ 代替

その他、導入することを前提とした準備や社内調整のために、以下のキーワードが活用される傾向もあります。

キーワード例検索意図
サービス名 資料社内共有や情報整理のためにサービス資料を確認する
サービス名 導入事例他社の活用状況を確認し、導入の参考にする
サービス名 費用・料金予算感やコスト感を把握する
サービス名 稟議社内決裁に必要な情報やプロセスを確認する

検索ボリュームが少ない市場で成果を出す方法(ロングテール・部分一致)

BtoB領域では、ターゲットとなる企業の母集団が小さいため検索ボリュームが小さいキーワードが多く、特定のキーワードだけに絞ると、広告の表示回数が十分に確保できないリスクがあります。

こうした場合は「マッチタイプ」を使い分けて検索範囲を広げます。Google広告では、3種類のマッチタイプがあり、キーワードと検索語句の一致度によって広告の到達範囲が変わります。

完全一致(Exact Match)キーワードと全く同じ意味の検索に対して広告が表示される
部分一致(Broad Match)キーワードの意味を含む検索に対して広告が表示される場合がある
フレーズ一致(Phrase Match)キーワードに関連する検索に対して広告が表示される場合がある

フレーズ一致や部分一致を活用して、ロングテールの検索語句を拾う運用が有効です。
広めに配信する際は、無駄なクリックを防ぐ除外キーワード設定も重要。「無料」「求人」「個人」など、商談に明らかにつながらない語句を除外リスト化しましょう。

なお、「1キーワード1広告グループ(SKAG)」のようにキーワードを細かく分割しすぎる方法は現在では推奨されていません。キーワードをテーマ単位でグルーピングし、一定のデータ量を確保することで、機械学習の最適化を促進できます。

(出典:About keyword matching options – Google Ads Help

競合が少ないキーワードの見つけ方(営業ヒアリング・FAQ・CRM)

BtoBのリスティング広告で収益につながる「お宝キーワード」は、実は社内の一次データの中に存在します。BtoBの購買者は、自社の状況を理解可能なベンダーを信頼する傾向にあります。そのため、現場の言葉を広告に使うことで、クリック率、その後の商談化率にもポジティブな影響を与えられます。

お宝キーワードは、以下の方法で見つけられます。
抽出した単語はキーワードマップに落とし込むだけでなく、広告文の訴求やLPのコンテンツへも反映させることが可能です。

営業の失注・勝ち理由「なぜ自社を選んだのか(あるいは選ばなかったのか)」という商談ログから、顧客が比較対象とした具体的な機能名や、切実に解決したかった課題ワードを抽出。
FAQ・問い合わせログサポート部門に寄せられる「よくある質問」は、見込み客や顧客が直面している具体的なハードルを意味します。「HOW TO型」のロングテールキーワードとして、初期検討層へのアプローチに有効。
CRMのデータ成約率の高い特定の「業種名」「企業規模」、
意思決定に関与する「役職名」「部署名」も検索語句のヒントに。

なお、これらの一次データを広告運用に活かすためには、問い合わせフォームでの利用目的の明示やCookie同意の取得など、ユーザーの同意が求められる点も認識しておきましょう。

BtoBリスティング広告の広告文・LP設計

BtoBリスティング広告の広告文やLP(ランディングページ)の制作には、業種を問わず共通する基本原則があります。一方で、BtoBならではの購買プロセスも考慮しなければなりません。

オンライン上で情報収集するのは発注担当者であることが多いのですが、BtoBの意思決定には複数の関係者が関わり、最終的な決裁はマネジメント層や経営層が行うケースが一般的です。

そのため実務上の使いやすさだけでなく、導入による「投資対効果(ROI)」「企業としての信頼性」など、経営層が重視する情報も伝える必要があります。

BtoB広告文の基本構造(Problem / Solution / Proof)

誰の、どんな課題を、どう解決し、その根拠は何かを短いメッセージの中で提示することが求められます。検索中の見込み客には一瞬で伝わる表現であることがポイント。限られた文字数の中で以下の3要素を意識して構成すると、クリック率の改善につながります。

  • 基本構造:課題の提示 → 解決策の提示 → エビデンス

特にBtoBでは、業務効率やコスト削減といった合理的な価値が重視されるので「工数を50%削減」「誰でも使える操作性」「月額○円〜の低コスト」「上場企業の導入実績800社」といった表現は有効。数字を使うとさらに説得力が増します。

以下は「中小企業 CRM 費用」で検索して表示されたスポンサー広告の例です。継続率99%、導入実績800社という数値を含む広告文で訴求しています。

なお、BtoB企業の担当者は客観性を重視するためエビデンスの表現にも注意が必要です。
「業界No.1」「顧客満足度第1位」といった表現は一見強力ですが、根拠が不明確なランキングや自社に都合の良い調査設計に基づいた「No.1」は、リテラシーの高いBtoBユーザーの不信感を買うだけでなく、景品表示法や各媒体の広告のポリシーに抵触するリスクがあります。

各プラットフォームの広告のポリシーを遵守し、不当表示を避けながら数値的根拠に基づいた信頼性の高い訴求を行いましょう。以下、エビデンスの記載例と注意点です。

エビデンス具体的な表現注意点
監査済数値・実績「導入企業1500社突破」
「継続率99.2%」
算出期間や対象を明記し、最新の状態に更新する。
第三者レポート「Gartner® Magic Quadrant™ リーダー選出」引用元との契約範囲を遵守し、誤認を招かない表現にする。
ケーススタディ「残業月20時間削減」誇張を避け、自社事例に基づいた「再現性」を感じさせる表現にする。

意思決定者に響く訴求ポイント(コスト削減・生産性・導入実績)

BtoBの購買決定には、担当者や部門責任者だけでなく、役員や経営層も関わることが一般的です。

経営層に訴求するのは「コスト削減」「生産性向上」「導入実績(事例)」などの用語です。
また導入実績は、業界 × 企業規模 × 課題の組み合わせで整理することがポイント。同じ業界・同じ規模の企業の事例があると、成功可能性が高いと判断されやすいためです。

実績・効果の数値は一次データ(自社調査データ、顧客同意の事例)、第三者レポートに限定することが理想的です。業界平均からの試算など、どうしても推定が含まれる場合は「当社モデルによる試算」「推定値」と明記し、誠実な情報開示を徹底しましょう。

以下のように、役職レイヤーごとに関心事を整理して広告文を設計すると効果的です。

役職レイヤー主な関心事(訴求の軸)広告文に使うフレーズ例
経営層・役員ROI(投資対効果)、全社戦略、リスク管理「〇〇費20%削減」「DX推進の基盤構築」
部門長・マネージャー生産性向上、経費削減、業務効率化「工程を〇%」「属人化の解消」
現場担当者業務効率、コスト削減「〇〇の工程をを1クリックに」「操作ミスをゼロへ」

BtoB LPでCVRを上げる設計(導入事例・ROI・ホワイトペーパー)

BtoBのLPは単なる申し込みページではなく、顧客が社内を説得するための「資料」としての機能が求められます。肝となる導入事例は、前述のように「業界 × 規模 × 課題」を見出しとして打ち出します。

  •  事例:【製造業 × 従業員500名規模】レガシーシステムからの脱却で、年間3000時間の工数削減に成功

BtoBでは複数の関係者が導入を検討するため、多角的な視点から判断できる情報をLPに盛り込むことがポイント。担当者が社内稟議の資料としてLPやホワイトペーパーを共有するケースも多いため、第三者が見ても理解できる構成にすることが重要です。

LPで資料請求を獲得した後は、フォーム項目の設計やリードスコアリングにより、質の高いリードを抽出する必要があります。ホワイトペーパーのダウンロードや見積依頼などを通じて、インサイドセールスや商談化につながる導線を意識した設計を行いましょう。

LPの項目例
・誰向け(対象業界・役職)
・解決できる課題
・サービス概要
・導入事例
・FAQ
・セキュリティ
・見積導線
・ホワイトペーパーDL(フォーム)

BtoB企業向けリスティング広告の運用改善

BtoBリスティング広告の成果を、事業収益に結びつけるための改善ポイントを解説します。
重要なのは、「見るべき指標(KPI)」「広告文のA/Bテスト設計」「CRM連携による広告評価」の3点です。

成果改善のために見るべき指標

リスティング広告の評価指標を、クリック率やリード数などの媒体指標、クリック後の下流指標、自社の利益を測る価値指標の3工程に分類します。すると、どのステージが停滞しているかもわかりやすくなります。

もし媒体指標しか設定していないのであれば、今後の成果改善のために設定しましょう。特に「SQL(商談化の意向があるリード)」などの下流指標を重視することで本当の広告成果を可視化できます。

Gartnerなどの調査でも、B2B購買は複数の関係者が関与し、直線的なプロセスでは進まないことが指摘されています。そのため単純なリード数だけでは成果を評価できず、商談化率や受注率などの下流指標を含めて評価することが重要です。

◆見るべき指標

種類KPI
媒体指標(広告)CTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)、CPA。
※広告のオンライン上での成果
下流指標(クリック後の行動)MQL(マーケティング適合リード)、SQL(営業適合リード)への転換率、商談化率、受注率。※広告の営業工程での成果
価値指標(成約~成約後)粗利、LTV(顧客生涯価値)、CAC(顧客獲得コスト)、回収期間。※広告の事業貢献の成果

広告文のA/Bテスト設計

広告成果を改善するためには、A/Bテストの設計を見直すことが重要です。 広告運用では、思いつきで広告文を変更してしまうケースも少なくありません。しかし、複数の要素を同時に変更したり、検証期間が短かったりすると、成果が良かった理由を正しく判断できなくなります。

まずは、どの要素を改善するのかという仮説を立て、条件をそろえて検証するA/Bテスト設計で進めることが重要。Google 広告の実験機能(Experiments)を使うことで、トラフィックを分割しながら広告設定の変更を検証できます。A/Bテストはこうした公式機能を活用し、仕様に沿った形で実施するのが基本です。

なおBtoBは母数(検索ボリューム)が少ないため、A/Bテストにも以下の表のように独自の戦略が求められます。直感に頼らず、テスト設計・評価指標・期間の3点を意識して検証を進めましょう。

テストの原則変更点は1つに絞り(例:見出しの訴求軸)、トラフィックを均等に分割します。
評価指標の優先順位母数が少ない場合、いきなり「受注数」で有意差を出すのは困難です。まずは「CV数(リード獲得)」で傾向を掴み、中長期的には「商談化率」の変動を追跡します。
期間設計と判断基準BtoBの検討サイクル(数カ月単位)を考慮し、最低でも2週間〜1カ月程度の期間を設けます。母数が少ない場合は統計的な有意差が出ないこともあるので、信頼区間や最低サンプル数を確認しながら結果の傾向を判断するなど、実務的な視点で評価します。

(出典:Set up a custom experiment – Google Ads Help

CRM連携による広告評価

広告をクリックしてから受注まで長いプロセスのあるBtoBでは、リスティング広告運用の指標にも商談、LTVなどの下流工程の指標を用いる必要があります。そのためには、広告画面のデータだけではなく、オフラインコンバージョンのインポート(CRM連携)などの設定も必要です。

社内のCRMなどのデータベースと広告データを紐づけることで、どのキーワードをクリックした見込み客がどれだけの利益を上げたかなど、リスティングの真の成果を可視化できるようになります。

現在大手プラットフォームには、このような計測を行えるオフラインコンバージョンのインポート機能が用意されています。たとえば、Google広告の代表的な方法は次の通りです。

オフラインコンバージョンのインポート広告クリック時に発行される「GCLID(GoogleクリックID)」をCRM側に保存し、商談化や受注などのタイミングでGoogle広告へアップロードします。オフラインで発生した成果を広告クリックと紐づけて評価することが可能になります。
拡張コンバージョン(リード)フォーム入力時のメールアドレスなどの情報をハッシュ化して送信することで、より精度の高い計測と広告最適化を実現。また、実装にあたってはユーザーの同意取得(プライバシーポリシー)、個人情報のハッシュ化処理に注意。Salesforce などのCRMと公式コネクタを用いて連携することで、セキュリティを確保しながら広告成果の可視化を進めることができます。

Googleのリードの拡張コンバージョン

(出典:リードの拡張コンバージョンについて – Google 広告 ヘルプ

BtoBのリスティング広告は代理店かインハウスか

近年は、自動入札が主流になったことでリスティング広告運用の難易度が下がり、業務をインハウス化する企業が増えています。代理店へ委託し続けるべきか? ハイブリッド型のインハウスにすべきか? 完全インハウス化にすべきか? などの判断のポイントは、費用、運用スピード、社内の知見、データ連携の体制などです。

また、近年のリスティング広告運用は、CRM連携まで含めた運用設計を行うことが望ましいので、「誰が責任を持ってデータを管理・活用するのか」という点も判断基準になります。

ここでは、代理店、インハウス、ハイブリッドの3つの運用体制の特徴を整理します。

広告代理店を活用するメリット

広告代理店は、リスティング広告運用の専門知見が高く、社内に運用リソースも抱えています。多様な業界のクライアントを抱えているため、業界比較や同規模の企業との比較なども可能です。定期的にアップデートされるプラットフォームの入札の仕組み、最適なクリエイティブの作成、A/Bテストの実施などを一括で対応してくれるため、心強いパートナーといえるでしょう。

なお、今後のリスティング広告運用においてCRM連携などを行うことは非常に重要です。こうした対応は代理店でも可能ですが、クライアントが正確なデータの提供などに積極的に協力しないと、業務がスムーズに進まないというハードルがあることを理解しましょう。

また、代理店に委託する際は、データ権限の設定、レポートの粒度、学習の引継ぎなどの取り決めをしっかり行う必要があります。

◆確認ポイント

項目内容
計測設計「自社のCRMデータと広告をどう紐づけるか、代理店と技術的な要件定義ができているか?」
レポートの粒度広告成果をアカウント全体の数値だけでなく、キャンペーン、広告グループ、キーワード、検索語句といった粒度でレポートが共有されるかを確認。特にBtoB広告では、CV数だけでなく「どのキーワードが商談や受注につながったのか」といった下流指標まで分析できるレポート設計が重要。
学習の引き継ぎ「運用で得られたAIの学習資産は自社に帰属するか、解約時にアカウントをそのまま引き継げる契約か?」
アカウント権限広告アカウントの管理権限が自社にあり、代理店変更時にも運用履歴やデータを引き継げる状態か。


インハウス化のメリット

リスティング広告を内製化する最大の利点は、CRMやCDPなどの社内データを統合し、評価と改善のサイクルを高速化できることにあります。外部委託の場合、顧客データや営業データは広告運用と分断されがちですが、社内で運用することで、広告クリック後の商談化や受注といった下流データを迅速に広告改善へフィードバックできます。

BtoBでは、リード獲得数だけでなく、商談化率や受注率を含めたLTV(顧客生涯価値)を基準に広告評価を行うことが重要。LTVは、顧客が取引期間を通じて企業にもたらす利益の総額を示す指標であり、事業戦略や営業プロセスと密接に関係します。

そのため、商談定義や営業フローを理解した社内チームが広告運用を担う内製体制は、LTVに基づいた評価と改善を進める土台と相性がよい面があります。

また、顧客データを社内で管理できることは、セキュリティやデータ活用の面でも安心感があります。もちろん内製化には業務の属人化という課題もあるため、広告運用の標準化や自動化ルールの整備が不可欠です。

データ連携や運用プロセスを仕組み化し、個人のスキル・経験に依存しない体制を構築することで、持続可能で精度の高いリスティング広告運用が実現できるでしょう。

ハイブリッド運用モデルという選択肢

現実には、完全なインハウスや外部委託よりも、双方の強みを組み合わせた「ハイブリッド運用モデル」を採用する企業が多数派です。広告運用は事業戦略と密接に関わる領域と、高度な専門性や運用量が求められる領域が混在しているからです。

多くの企業では、戦略やデータ設計などの上流工程を社内で主導し、日々の運用オペレーションを外部パートナーが担う役割分担を採用します。外部の専門性を活用して知見を蓄積しつつ、事業理解をもとに意思決定を行える体制です。

なお、完全なインハウス体制を目指す場合でも、最初から全工程を内製化するのは現実的ではありません。まず計測基盤やCRM連携といったデータ基盤の整備を進め、段階的に運用領域を内製化していくロードマップが推奨されます。

内製(社内)外部パートナー(代理店など)
事業戦略に基づくKPI設計入札調整やキーワード管理
計測設計・コンバージョン定義広告入稿・クリエイティブ運用
CRM/CDPとのデータ連携日々の改善オペレーション
LTVを基準とした評価指標の設計

※ハイブリッド運用を成功させるために重要なのが、前述のSLA(サービス品質合意)の締結です。HubSpotの SLAについてのガイドでも解説されているように、共通の指標定義と責任範囲の明確化が必要です。成果の定義、担当範囲、データ共有の方法があいまいなままだと、運用のボトルネックになりやすいので注意しましょう。

BtoB企業がリスティング広告を活用する際の注意点

冒頭で紹介したように、近年のBtoB企業の購買担当者の多くがベンダーに声をかける前に、オンラインで自分自身で情報収集を進めます。また、BtoBのプロセスは非常に長いため、短期視点で評価すると受注データと切り離された広告単体の最適化に陥るリスクがあります。

ここでは、BtoB企業のリスティング広告運用でよくある課題、「リード数KPI重視で質が落ちる」「広告が売上げに寄与しない」「属人化によるリスク」について、注意点や対策を解説します。

リード数だけをKPIにすると失敗する理由

多くの企業が陥りやすい落とし穴は、リード数をKPIとして過度に重視してしまうことです。BtoB企業の意思決定は複数の関係者が関わる長いプロセスであり、広告だけで受注まで完結するケースはほとんどありません。

リード獲得を重視しすぎると、広告プラットフォームのAIは「最もコンバージョン(CV)しやすいユーザー層」を優先して探そうとします。また、入力項目の少ないフォームなどでCVRを過度に最適化すると、ターゲット外の個人や情報収集のみのユーザーが増えやすくなります。

その結果、AIがこれを成功と学習し、さらに質の低い層へ配信を広げるという「負のループ」に陥ります。質の低いリードが大量に流入すると、営業担当者は商談化しない問い合わせ対応に時間を取られ、本来注力すべき見込み客への対応が遅れるという状況が生まれます。

リード数といった上流指標だけでなく、商談に近い下流指標を設定することが重要です。たとえば、マーケティングが獲得したリードの中から、営業部門が商談可能と判断したSQL(Sales Qualified Lead)や成約など、最終成果に近い指標をモニタリング指標として設定します。

その前提として、前述のオフラインコンバージョンのインポート、営業プロセスやLTVを踏まえた評価設計、再現性のある運用体制の構築が重要になります。

広告だけで売上げは作れない(営業プロセス・CRM・コンテンツ)

BtoBの購買プロセスは長いため、広告だけで売上げが生まれると考えるのではなく、広告は購買プロセスの入口にすぎないという前提でマーケティング全体を設計する必要があります。

GoogleとBain & Companyの共同調査では、BtoBの発注担当者は平均で12回程度の検索を行いながら情報収集を進めるとされています。広告クリック後も、担当者は社内で導入を成功するために多角的にサービスを検証し、稟議をとおすために必要なデータを集めます。

リードに対しては、メールマーケティングなどによる継続的なナーチャリングを行い、CRMを活用したリードスコアリングによって購買意欲の変化を把握します。そして、関心が高まった適切なタイミングで営業がアプローチすることで、広告で獲得したリードは初めて売上げへとつながります。

むしろ重要なのは、広告から遷移した後に購買ステージに応じた情報提供ができているかどうか、つまりコンテンツの充実度や体験設計です。ホワイトペーパーや導入事例、比較資料といった資産型コンテンツを整備し、見込み客が自分自身で検討を進められる環境を用意することが重要です。
広告・コンテンツ・営業プロセスが連動して初めて売上げになります。

属人化しやすい広告運用とその対策

リスティング広告運用は専門性が高く、担当者のスキルに依存しやすいため、属人化しやすい業務のひとつです。しかし、一人の優秀な運用者に依存した体制では、担当者の異動や離職によってパフォーマンスが変動するリスクがあります。再現性のある運用体制を構築するためには「仕組み化」が不可欠です。

属人化しやすい領域には以下が挙げられます。これらを個人の判断に任せるのではなく、チームとして再現できる運用プロセスへと整理することが重要です。

キーワード設計・除外設定どの検索語句が商談につながるかという判断基準
入札調整の意図自動入札の目標値(tCPAなど)を変更した背景やタイミング
レポート作成CRMデータと広告指標を結びつける集計ロジック
CRM連携の管理どのデータがどのタイミングで広告プラットフォームへ送信されるかという構成

具体的な対策としては、まず命名規則やテンプレートの整備が挙げられます。キャンペーン名や広告グループ名に一定のルールを持たせることで、誰が見ても配信戦略を理解できる体制にします。

次がデータの可視化です。ダッシュボードツールを活用して主要指標を社内でリアルタイムで確認できる環境を整備します。

自動化と実験運用も重要なポイントです。定型的な除外キーワード処理などは自動化し、人は仮説検証に集中する体制を作ります。 Google 広告のカスタムテスト(Experiments)を利用すれば、新しい入札戦略やキーワード追加の影響を既存配信を壊すことなくA/Bテストできます。

このように標準化を徹底することで、担当者が変わっても改善サイクルを継続できるようになります。リスティング広告運用を個人依存の業務から、再現可能なマーケティング活動へと進化させましょう。

まとめ

GoogleとBain & Companyの調査でも示されているとおり、BtoBバイヤーの購買はセルフサービス志向が強まっており、検討初期に接触できるリスティング広告の重要性はますます増しています。

しかしBtoBの購買プロセスはBtoCと根本的に異なり、広告はあくまで検討の入口にすぎません。主要KPIをリード数だけに置くと、広告の最適化は進んでも事業成長とのズレが生じるリスクがあります。指標はLTVやを起点に逆算し「商談率」「SQL(営業対象リード)」などに置くことがポイントです。

また、その前提としてGoogle広告の「オフラインコンバージョンのインポート」や「拡張コンバージョン」を活用して広告データとCRMデータを連携させ、AIに質の高いリードの特徴を学習してもらう必要があります。

このようにデータ基盤を整えることで、事業成果に基づいた意思決定が可能となり、再現性の高いリスティング広告運用を実現できます。さらに自動入札が主流の昨今、こうした体制を整備することで、広告運用の内製化はもちろん、代理店委託やハイブリッド運用時の役割分担もスムーズになります。

本記事が、日々のリスティング広告運用や戦略設計に役立てば幸いです。

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