星付き代理店、Shirofune全社導入で運用の属人化を改善|分析・提案を強化し、高付加価値なサービス提供を目指す、CFPコンサルティングの導入事例

株式会社CFPコンサルティング
株式会社CFPコンサルティング 執行役員 アドバタイジング本部 ディビジョンディレクター 安西 賢司 様

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Yahoo!JAPANのセールスパートナー(1つ星)に認定されているインターネット広告代理店、CFPコンサルティングは運用者による属人的な運用に課題を感じていました。

また今後は運用自動化がより一層進み、運用面での代理店の差別化は厳しくなると考え、運用に関わる工数を最低限に抑え、クリエイティブや顧客の事業課題解決のための提案に比重を置きたいと、全社導入プランを活用し、Shirofuneを導入しました。

運用のプロだからこそ、Shirofune導入に多少なりとも抵抗のあった同社の取り組みや導入後の広告効果状況、特に評価している機能や使い心地について話を伺いました。

【課題】
・広告運用において成果をあげるための勝ちパターンが運用者によってまちまち
・運用の自動化が進み、これまでと同じやり方では代理店としての差別化が難しくなる

【解決策】
・Shirofuneを導入することで、運用者に依らない運用を実現
・Shirofune導入により、運用に関わる工数を削減

【成果】
・目標CPAを維持しながらコンバージョンを最大化し、予算の消化率も改善
・手動で行っていた形態素解析が自動化
・網羅性のあるレポートも簡単に出力可能に
・運用に関わる1か月の工数が30%に削減
・浮いた工数を分析・提案に回し、より付加価値の高いサービス提供へ

成果をあげるための勝ちパターンが属人的。この状況を改善したい

株式会社CFPコンサルティング
執行役員 アドバタイジング本部ディビジョンディレクター
安西 賢司 様

−事業内容をお聞かせください。

クライアント様の社会的な価値向上のために、デジタルマーケティングに関わる全般の支援を生業としています。Yahoo!広告、Google広告、各種SNS広告の運用、コンサルティングという領域に加え、クリエイティブの制作も行っています。

集客面だけではなく、集客した後のユーザーの動きを改善するためのアクセス解析や、CRM・MAという領域についても支援させていただいています。

−クライアントはどういった企業でしょうか?

BtoCのクライアント様が6割、BtoBが4割という状況です。どちらも業種は多岐に渡ります。

−Shirofune導入前、運用面ではどういった課題があったのでしょうか。

今の広告運用は媒体側で自動化が進み、色々な媒体で初期設定から使えるようになっています。

それでも成果をあげていくためのターゲティングの考え方、クリエイティブの考え方、キーワードの追加や除外といったものの考え方や成功に結びつけるための勝ちパターンは運用者によってまちまちでした。

属人性の高い運用を回避、改善できていないという課題が大きくありました。

形態素解析もShirofuneなら自動に。機能の進化に驚き、導入を決める

−Shirofuneはどのように知りましたか?

5年程前に前任が提案をいただいていました。ただその時は手動でやった方が効率的にも効果の面でも良いのではないかという判断をし、導入を見送っていました。

今年改めて弊社社長がShirofuneの菊池さんからご紹介いただき、こちらが考えていた要望のはるかに上をいく機能改善がされていたことを知りました。これならトライアルで使ってみてはどうか、という話になりました。

−導入の決め手になったのはどのような機能でしたか?

弊社で「形態素解析」と言っているキーワードの解析が自動でできることです。これには大変驚かされました。

簡単に説明をすると、リスティング広告においてユーザーが実際にどのようなキーワードを検索してきてくれたのかを見る「検索クエリレポート」というものがあります。

この検索クエリレポートを活用することで、パフォーマンスの良いクエリはどれか、逆にお金を使っているもののパフォーマンスが良くないクエリがどれかがわかります。パフォーマンスの良いクエリはキーワード追加を行い、悪いクエリは除外または停止する、というのが通常の運用です。

これをさらに詳細に分析するのが「形態素解析」で、検索クエリ単位で良し悪しを判断するのではなく、単語単位で良し悪しを判断するものです。

例えば、「靴 通販」という検索クエリの成果は良くて、「靴 通販 安い」という検索クエリの成果が悪い場合、一般的には「靴 通販 安い」というクエリを除外設定しがちです。

しかし、形態素解析をすることで「『安い』というワードが含まれる他の検索クエリも成果が悪いのではないか」を把握することができます。これを行うことで、成果改善を迅速に進めることが可能となります。

弊社でこの形態素分析をするには、重い検索クエリレポートをダウンロードしてプログラムを走らせる必要があります。

それがShirofuneだと形態素解析された上での改善提案が自動で出てくるわけです。これは運用改善の精度と速度をあげるのに大きく寄与すると思いました。

−この形態素解析が導入を決めた機能として大きかったのですね。

そうですね。他にも優秀だと思える機能はやはり自動入札です。自動入札の機能自体はYahoo!にもGoogleにもありますが、Shirofuneの場合は媒体を横断して予算も最適化してくれます。

例えば「Yahoo!の成果はイマイチだが、Googleの成果は良い」というときにコンバージョン数最大化の自動入札を使っていた場合、Yahoo!とGoogleの日々の予算配分をどうするかは運用者の手に委ねられています。

Shirofuneの自動入札では、媒体を横断して予算設定まで調整してくれるため、極力予算を使いきりながら、コンバージョンを最大限とってくることができる点は非常に魅力的でした。

トップ自らが使い、実際の運用成果をもとに現場に浸透させる

−トライアルで導入されてみた感想を聞かせてください。

トライアルではまず、私自身が実際に使ってみて使用感を確かめていきました。直感的に感じたのは使いやすい、ということです。

現場にツールを浸透させるには「簡単である」ことは非常に大切な要素です。自動入札の導入、ターゲティングの追加と除外、レポートのダウンロードと、そのほとんどが数クリックで実行できるのは非常に大きな利点だと思います。

−現場にはどのように浸透させていったのでしょうか?

Shirofuneの多岐に渡る機能を一気に使いこなすのは難しいので1週間に分けて少しずつメンバーにインプットをしていきました。

まず1日目はShirofuneとアカウントを紐づけてみる、2日目は予算設定をしてみる、3日目は改善チャンスを採用してみる、4日目は自動入札機能を導入してみる…といった具合で1日ごとにテーマを細切れに設定して画面を共有しながら進めていきました。

−運用のプロがShirofuneを導入することに対して現場から抵抗はありましたか?

もちろんありました。そこは実際にShirofuneの挙動を見せて納得してもらいました。特に自動入札の説明には一番力を入れました。媒体の自動入札とShirofuneの自動入札の違い、実際に自動入札を入れた私の案件での2週間の日毎の推移を見せました。

このくらいの日数が経つと媒体の自動入札とShirofuneの自動入札のパフォーマンスが同じくらいになる、場合によってはShirofuneの方が上回ることが多くなる、といった具体に実際のデータを見せて説明をしました。

実際に説明に使用された資料

−実際にShirofuneを導入された後、現場からはどのような声がありましたか。

やはり非常に使いやすい、という声が上がってきました。また、ボタン一つで細かい粒度のデータが出せるレポート機能にも驚きの声が上がりました。

これまでもレポート作成ツールは導入していたのですが、Shirofuneのレポートの内容、データの網羅性、読みやすさは想像以上でした。時間帯別、曜日別のデータも見られるようになり、「参考にさせていただいています」とクライアント様からの声もいただいています。

また、YDNやGDNの画像つきクリエイティブレポートが出てくるのでクリエイティブの良し悪しをクライアント様に判断いただく時も役立っています。

Shirofuneの自動入札で、予算消化率を上げながらコンバージョンの最大化を実現
オペレーションにかける工数も大幅に削減

−本格導入されて1ヶ月、感想を聞かせてください。

弊社は広告代理店を長くしてきているので自社なりの、個別のコンサルタントなりのノウハウがあるので、Shirofuneの自動入札を導入することに少なからず抵抗がありました。特に媒体の自動入札を使って目標CPAで運用できているクライアント様に関して、Shirofuneの自動入札を使うことでCPAが悪化するのではないか、という不安の声がありました。

実際にShirofuneの自動入札に置き換えたあるクライアント様の案件で、最初の1週間は以前のCPAより20%ほど悪化してしまいました。そこから2週間、3週間と経つうちに以前の媒体の目標CPAで運用してきた時とほぼ同水準にまで改善しました。そしてコンバージョンは1割〜2割ほど伸びていきました。

最初の1週間で判断をしていたら、自動入札機能を活用できないまま終わっていたと思います。Shirofuneの管理画面にも「まずは期間を置いてください」とある通り2週間、3週間と使っていく中で良くなっていくものなのだと実感しました。従来のやり方に固執しないで、こういったツールを使ってお任せできるところはしっかりお任せしていくことも大事だと改めて思いました。

−Shirofuneを導入してから、広告効果の面で変化はありましたか。

広告の効果として数字的な改善が見られたのはコンバージョン数と予算の消化率です。これまでクライアント様からこのCPAに収めてほしいというご要望がある時は、ある程度ご予算を余らせてでもCPAを守る運用をしがちでした。当然ながらクライアント様としてはCPAを守りながらも予算を使い切ってコンバージョンを最大化してほしいというご意向があるわけです。これがShirofuneの自動入札を使うことでご予算を有効に使いきりながらコンバージョンを増やしていくことができるようになりました。

もう1つの成果として、いただいたご予算を有効に使っていく、予算の消化率が高くなったというのもあります。本格的にShirofuneで運用を開始してまだ1ヶ月ですが、クライアント様からいただいている目標のCPAやコンバージョンをクリアできた案件が導入前よりも2割ほど増えてきております。

−定性的な面での変化はありましたか。

オペレーション業務にかける時間を1ヶ月で30%以下に抑え、削減した工数をクライアント様とのコミュニケーションや事業拡大のための提案を考えたり、提示したりする時間に充てていきたいと考えていました。導入から1ヶ月経過した段階で、この目標としていた数値に近しい結果が出てきています。そしてこれからさらに改善する兆しが見えている状況です。

−β版の変化分析レポートも使っていただいているようですが、こちらはどのように評価されていますか?

弊社が運用の際に大事にしている項目が6つあります。

①設計、②設定、③運用、④結果、⑤分析、⑥提案で、中でも最後の⑤分析と⑥提案を大事にしています。一方で、大事にはしているものの他社さんとの差別化という面で今後難しくなってくるだろうと考えているのが②設定と③運用と④結果です。

結果についてはここが良かったから伸ばしたい、悪かったから抑制したいというところに関しては極力工数をかけずに、その先にある分析や提案にもっと時間を割いていきたいという考えがあります。

変化分析レポートはまさにこの中で言う結果をワンタッチで出してくれる。ここが良かった、良くなったのはここに対しての広告費が伸びたからではないか、と結果から推察されるものをパッと出してくれます。そして、中身によってはそのままクライアントさんに提出しても遜色のないものです。結果をもたらした要因の分析と提案に時間を充てられるようになったのは弊社として非常に大きなメリットです。

代理店の差別化はますます難しくなる。だからこそ運用はShirofuneに、考えるところは人の手に。

−Shirofuneを活用することで今後の貴社のサービスをどのように発展させていきたいとお考えですか?

Shirofuneの入札・ターゲティング・レポートという3つの大きな機能は一通り使えている状態ですが、運用面でShirofuneに代用できるところはもっとあると思います。

ですからまずは弊社の全クライアント様の案件に対して、運用のベースとなるところは全てShirofuneで担う状況を作りたいです。

その上で、クリエイティブ面であるとか、クライアント様の事業拡大・事業目標達成というところに人の力を集中させて行きたいと考えています。

広告代理店という立場で思うのは、Shirofuneは非常に素晴らしいツールだからこそ今後もどんどん普及していくだろう、ということです。そうなると設定や入稿、運用という面で代理店の差別化はますます難しくなってきます。

ここに人の手をかけてしまうと時間は取られる一方で差別化ができない。だからこそShirofuneに任せる領域を増やし、分析や提案というクライアントが最も必要としている領域に充てるリソースを積極的に確保していきたいと考えています。

<取材・文=藤井恵>

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