Shirofuneを全社インフラに。運用者に拠らないパフォーマンスの最大化を目指して 〜アイアンドシーパートナーズの導入事例〜

株式会社アイアンドシーパートナーズ
株式会社アイアンドシーパートナーズ 竹内広季 様/加藤麻衣 様/伊藤美穂 様

仙台に本社を構え、インターネット広告事業を展開するアイアンドシーパートナーズは日本全国、幅広い業種の広告を取り扱っており、その高い運用実績からYahoo!JAPANの「広告運用認定パートナー」、Googleの「Google Partner」に認定されています。

クライアントに対して常にベストパフォーマンスを出すには属人的な運用を脱し、誰が取り組んでも標準的な成果を上げられる運用スタイルの確立が必要だと考え、Shirofuneを導入。現在は全社のインフラとして活用されています。

10年以上前からShirofuneの存在を知っていた同社が半年前に導入に踏み切った理由、Shirofuneの活用方法と成果についてお話を伺いました。

【課題】
・属人的な運用によりパフォーマンスにバラつきが発生
・クライアント数、案件数の急増により運用工数が増大し、運用者への教育に苦戦

【解決策】
・Shirofuneを導入することで運用者に依存しない安定したパフォーマンスを実現

【成果】
・運用の自動化により安定的に効果が出るように
・運用者の業務工数削減
・新人運用者への教育負荷が軽減
・運用における人為的な事故を撲滅

インターネット広告案件の急増により、運用の属人化が課題に

−事業内容をお聞かせください。

ビジネスプロモーション部 課長 加藤 麻衣 様(以下、敬称略)
仙台に本社を構え、インターネット広告とアクセス解析、デジタルクリエイティブという3つを事業の柱としています。

その中でもインターネット広告事業をメインで展開しており、北海道から沖縄まで日本全国の案件を担当しています。特定の業種に偏らず、幅広いプロモーションを運用させていただいております。


取り扱い媒体はYahoo!、Googleといったメインの媒体以外にもTwitterやFacebookといったSNS、LINE、その他DSPと多岐に渡ります。

運用型広告についてはYahoo!JAPANの「広告運用認定パートナー」、Googleの「Google Partner」に認定されています。どちらも媒体から認められた運用基準を満たした代理店に渡されるものです。

−Shirofuneを導入する前は運用上、どういった課題があったのでしょうか?

取締役 竹内 広季 様(以下、敬称略)
クライアント様のインターネット広告ニーズが高騰し、案件数が急速に引き上がったことで、人的リソースの面で疲弊した時期があり、業務改善・業務工数の改善はしていました。

ただ業務工数などのリソースは効率化できても、クライアント様に対するKPIの達成や運用パフォーマンスの改善といったところまでを急速に対応できるレベルまで一気に引き上げることが容易にできるわけではありません。

実際、運用の属人化も起こっていました。高いレベルの運用やコンサルティングができる人間を量産することも難しいですし、社員がここ数年程で5名から30名へと6倍に増えたことで教育体制の構築という面でも課題がありました。

運用の質、パフォーマンスを担保するためには何かしらのツールを入れていく必要があると、運用の一部を機械化するツールの導入を検討していました。

Shirofune導入の決め手は「広告代理店向け全社導入プラン」の存在を知ったから

−それまで何かツールは使用されていましたか?

竹内
手作業でレポートを行うことによる工数削減のため、レポート集計ツールは以前から使用していました。

当時、自動で運用調整をしてくれるツールは世の中に多少あったのですが運用者のアルゴリズムの深い部分を理解して、それを実装するところまでは至っていない、という判断をしていました。

ですからレポートの機能の部分で他社のAPIと連携させて業務改善をしているという状況でした。

−Shirofuneを知ったきっかけについて聞かせてください。

竹内
同業者の紹介で、Shirofuneの菊池さんと出会ったのがきっかけです。今から10年以上前の話です。そこから導入を検討したことが何回かありました。ただコスト的な問題や、「とは言えまだ自力で何とかなりそう」ということもあり見送っていました。

-2021年3月にShirofuneを導入いただいていますが、導入に至ったきっかけは何だったのでしょうか?

竹内
コスト面が大きいです。

Shirofuneさんのマージンが5%だと我々のような日本全国の広域を、少額案件も含めて対応している会社からすると事業としての成立が難しい。それが代理店向けのプランが出現したという情報(※広告代理店向け全社導入プラン)を耳にして、それならコスト的にも割に合うかもしれないと思いました。

知り合いの代理店でもShirofuneを導入するところが増えてきて、情報を耳にする機会が増えたことも大きかったです。Shirofuneの機能が進化したことも知り導入に踏み切りました。

広告効果は改善、秀逸なレポートUIでクライアントからも高評価

−導入されてからの感想を聞かせてください。

竹内
入札調整がかなり上手なので、きちんとしたアカウント構成と予算がある案件をShirofuneで運用すると、作業工数がほぼない状態でレポートの掃き出し等を概ね自動化できます。

レポートもUIが秀逸なので、クライアント様からも見やすいと好評です。こういった点に関しては他のツールより断然強い、Shirofuneの強みだと思います。

−定量的な面での成果はありましたか。

ビジネスプロモーション部 係長 伊藤 美穂 様(以下、敬称略)
私は定期的に出稿いただく広告案件を多く担当しているのですが、Shirofuneを導入してから運用工数を削減しながらCPCが下がっています。結果として「掲載効率が上がった」とクライアント様からの好反応が増えたという肌感覚はあります。

竹内
弊社の案件では掲載期間が都度指定されるスポットの案件も多いのですが、初期の日予算設定と初動調整を適切に行い運用が安定し始めたら、Shirofuneが指定した期間での予算に対して自動調整してくれるので、工数削減につながっています。

−定性的な面での成果についても聞かせてください。

加藤
今までは一つ一つの管理画面を見て、数値をみて結果を見て「大丈夫かな?」と確認していたところが、Shirofuneの自動入札を入れていることで安定的に効果が出るようになっています。

掲載効率が急激に改善したことでクライアント様から「急に効果が良くなったのはなぜですか?」とお問い合わせをいただいたくらいです。具体的な数字は出していませんが、業務工数もかなり削減されています。

竹内
人為的な不慮の事故のようなものがなくなったのも大きいです。最終日に予算が切れていました、オーバーしていました、といったどこの代理店さんでも起こるようなことがなくなりました。

それによって全社の管理面では、今まで広告媒体毎にアカウント上限予算を設定して予算超過事故を防いでいたものが、全て無期限無制限で問題なくなったことで楽になりました。

−特に役立っている機能があれば教えてください。

伊藤
些細なことではありますが、レポートの出力が早いのは個人的に助かっています。

以前のツールでは10分ほどおいてリロードして、ようやくダウンロードできていたのがワンクリックでダウンロードできるのでストレスがなくなりました。

竹内
進捗確認の機能はUIが見やすく、直感的に理解できます。除外クエリや除外プレースメントなど効果の悪いキーワードやそういったもののアラーム機能がしっかりとあるので、しなければならないことを網羅的に潰すことができます。

また現状活用しきれていないのですが、レポートの中にアカウントスコア診断という機能があり、この機能の質が高いと個人的に感じています。こういった機能をベースに、従業員の運用スキルそのものをあげていくトレーニングに活用していきたいと思っています。

Shirofuneがあることで新人運用者の理解が早く、運用の質も担保できる

−安定的な効果創出と運用工数の削減というお話がありましたが、その他にもShirofuneを導入したことによるメリットがあればお聞かせください。

伊藤
今年入社した新人や、これまで運用経験のない者がまっさらな状態でShirofuneに触るということが今年あったのですが、Shirofuneを使うことで理解が早く、新人教育にも役立っています。

いただいた予算に対して進捗がこれくらい、というのも数字の羅列だと理解が難しいですがShirofuneだとUIがわかりやすいので図解のように捉えることができ、理解が早いと感じています。

竹内
新入社員は毎年入ってきて、必ず案件を担当するようになります。教育を施した後、実際に業務につくときの初動でもShirofuneがあることで最低限の質の担保ができるのは大きな魅力です。

加藤
更に今後、弊社の入稿オペレーションをする部門でもShirofuneを役立てていきたいと考えています。

現状は媒体ごとに管理画面を行き来し、エディターを使い分けて入稿作業をしています。今後Shirofuneの入稿機能の進化に合わせて一本化していくことができれば、入稿面でも作業工数の大幅な削減に繋がると見込んでおり期待が高まっています。

Shirofuneで創出した稼働時間を活用し、受ける仕事から取りにいく仕事へ

−最後に、今後の貴社のサービス展開について聞かせてください。

竹内
弊社はもともと広告代理店の一部門から独立した会社で、ネット専業代理店からの波形というよりは、総合広告代理店からの波形で現状ネット専業という立ち位置にいる会社です。

そういった意味では、通常のインターネット広告運用だけをやりますというよりは、もっともっと幅広い領域を戦略として見据えています。

Shirofuneを導入してからまだ半年しか経っておらず、全機能を網羅的に使いこなせているわけではありませんが、数多ある機能の中でも提案活動に使える機能も存在しています。

そういったものを活用して提案力を強化し、工数削減で創出した時間を使って提案領域の強化などサービスの幅を広げていきたいと思っております。

提案から実践までをワンストップで提供し、機械に任せられるものは任せて行きながらサービスの幅、サポートの範囲を広げていきたい。クライアント様にとってよりよいパートナーになるべくアクションを続けていきたいです。

<取材・文=藤井恵>

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